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平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震~メモ2~

まず我々にできること
・義援金・募金
 ⇒偽物に気を付けること。月曜日以降金融機が動き出してからでも一緒であること。
 金融機関はそれぞれ募金の受付窓口を作るであろう事。
・献血
 すぐに行かないこと。血液には成分によりそれぞれ使用期限があり、できるだけばらけていくべき。
 少し遅らせてから行くのがベスト。少しぐぐったところによると、早くて72時間しかもたないものも。
・物を送る
 事業者でもないなら、金送れ
(うちの親は、私がまだスーパーの経営者だったら全部送ったのになーと言っていた。全く同感。こういう一直線でアホな感じはちょっと親子かもと思った(笑))

以下の記事については、今後のために、記憶から逃さぬ為に思って記述しています。

12日は仕事につき、ラジオ及びTwitterで情報を片目で収集しておりました。
途中頭痛が酷くなってきて家に帰ってからは、
1万人が行方不明というニュースが流れ、完全にテレビを見ていられなく。
今、12時間ほど眠って起きてきたところです。私はなんと恵まれていることか。
現地の人は眠ることもできないことでしょう。

ここで
「現地の人は・・・」
と思うところですが、こんなツイートがありました。

yurii0509 Yuri Akita
再掲: 心理士としてツイート。 災害が起こったとき「もっと大変な人達がいるのに自分は情けない」「何も出来なかった」と思うことからPTSDになる人がとっても多い。 そんなことない、みんな怖いし、無力。悲しんだりショックを受けて当然なのです。どうぞ、自分を責めないで、自分に優しく。 3月12日

私の友人にも自分を責めている人も多いのかなと思われ。
こういう時だからこそみんな「自分に優しく」すべし!

以下メモ書き
上記睡眠により12日19時~13日8時くらいは情報得ておらず

○12日になってから外国からの言葉が入るにつれ、多くの賞賛記事等を紹介される。

オバマ米大統領、日本への全面支援を表明
↑2011.03.12 09:24 のCNN日本語版にてオバマの記事紹介
Sympathy for Japan, and Admiration By NICHOLAS KRISTOF / NY Times
↑NY Timesは普段日本に批判的だそうで
中国、日本人の冷静さを絶賛 「マナー世界一」の声も
↑最初に見た情報では中国の掲示板などでは「こういう時に民族感情は別だ!」みたいな書き込みが相次いでいたとか。これも随分勇気づけられる。
⇒【地震】国連事務総長も哀悼の意 あらゆる支援表明
↑国連の潘基文事務総長も日本語にて支援を表明
○個人支援(Twitterで見つけた物)
 はっとさせられたのは、日本語が分からない外人さんに対するサポート
⇒医薬翻訳者が「医療情報の英語<->日本語、フランス語<->日本語の翻訳が可能」と
⇒時間のあるお医者さんが「相談に乗ります」
⇒臨床心理士「子どもが赤ちゃん返り、夜驚、夜尿、イライラ、テンションが高くなる、逆な感情を出さなくなるなどの反応は強いストレスに晒された時には当たり前の反応です。抱っこしたり、身体をさすって上げたり、いつもと同じ習慣(いつも読んでる本、歌、遊びなど)を続けてください。」

○被害

⇒12日朝の段階で被害者数が数百名程度と報道される
宮城・南三陸町で9500人と連絡取れず
住民の半分と連絡がとれないという報道。絶句。

○知識(貼り付け)

⇒キャップがオレンジ色のペットボトルは熱に強い構造をしています。お湯が確保できるならお湯を入れれば簡易湯たんぽやカイロ、飲み水にもなります。体温調節が難しいお年寄りや赤ちゃんに利用してください。
⇒下痢の時、体調が悪い時、その他今のような災害の時に役立つ「経口補水塩」の作り方:1リットルの水に砂糖40グラム、塩3グラムを混ぜるだけ!普通の水の25倍、スポーツドリンクの10倍、体に吸収されやすいそうです。これで助かった人も大勢います

○原発関連

専門家じゃないし、そもそも分かっていないので報道やTwitterを少しだけ。
福島第一原発1号機(福島県)で午後3時半ごろ、ドンという爆発音
↑記事は17時くらいのもの。3時くらいからTwitterでは情報は出回るが、印象としては落ち着いていた。途中急に火がついたようにパニックが始まってきたのは、17時頃大手メディア(TV・FMラジオ)等が「チェルノブイリ」等の言葉を使いながら風向きによって100kmは危ない等の情報を垂れ流し始めた事による。
 ここで最も心強かったのは池田信夫氏の記事「福島第一原発について」。誰にも知識がない中で、ある程度キチンとした分析された情報が流れてくると心強い。Twitter内でも多くのリツイートが行われ、落ち着きにつながった。
 「正確な情報がパニックをおこす」のではなく「情報が無いことがパニックをおこさせる」のが感じた一例であった。
 今回の情報を中なか出さない政府の対応は後々きちんと非難されねばならんだろう。

○12日朝から電力不足の話が出始める
東京電力、100万世帯300万kw不足の恐れ
↑東電は、12日の電力需要を3800万キロ・ワットと想定しているが、供給能力は3500万キロ・ワットにとどまる見通し。この供給能力は「災害時に電力の供給を一部停止する契約を結んでいる大口顧客700社が電気使用を抑制することを織り込んだもの」
⇒18~20時に電力が足りなくなるため節電を!というツイートが出始める。エヴァにかけて「ヤシマ作戦」等と命名されているのには少し和んだ。
⇒東電のページによると12日18時での停電状況50万件。21時での停電状況45万件。ヤシマ作戦は成功したのか。

○デマ情報
⇒12日昼頃より市原のコスモ石油の爆発により「コスモ石油の爆発により有害物質が雲などに付着し、雨などといっしょに降る」というデマ情報がメールなどでも出回る。同日15時頃コスモ石油がこれを否定

○経営・税務関連

被災企業の決済遅れ、「不渡り」とせず 全銀協が要請(asahi.com 2011年3月12日21時12分)
 東日本大震災のために支払期日に企業が手形の決済ができない場合も、「不渡り」として扱わないよう金融機関に要請した。通常は2度不渡りを出すと銀行取引が停止されて事実上の倒産になるが、特別措置で支援する。

○その他

 12日昼頃の情報により、13日の「名古屋国際女子マラソン」「TOEIC試験」等も中止へ

平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震

英名「The 2011 off the Pacific coast of Tohoku Earthquake」

http://www.jma.go.jp/jma/press/1103/11b/201103111600.html

コピペ
地震の概要
発生日時 3月11日14時46分頃
マグニチュード 8.4(暫定値)
場所および深さ 三陸沖(牡鹿半島の東南東、約130km付近)、深さ約10km(速報値)
発震機構等 西北西-東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型(CMT解)
震度 【最大震度7】宮城県栗原市(クリハラシ)で震度7、宮城県の涌谷町(ワクヤチョウ)、登米市(トメシ)、大崎市(オオサキシ)、名取市(ナトリシ)など、宮城県、福島県、茨城県、栃木県の4県28市町村で震度6強を観測したほか、東北地方を中心に、北海道から九州地方にかけて震度6弱~1を観測しました。
コピペ終

 祈ることしか。
 昔は感じることができなかったけど、今は苦しんでいる人の気持ちを感じることができるようになった気がする。ニュースを見ているだけで随分苦しい。
 研究室の教授はボランティアの研究にも積極的だったのに私は全く興味が無く何も学ばなかった。何をしていたんだ。。。

 今回「ヘリの音で助けを求める声が聞こえないので、メディアはヘリコプターを飛ばさないでください!」という主張があったりする。これはどうなのか。情報を伝えることもとても大事だ。今回各テレビ局がネットで放送を始めた。大きな進歩だなあと。

 とにかく1人でも無事に助かりますように。

名古屋でもかなり長い時間ゆれる。船酔いしているような感覚。
約6時間後の現在でも東北の状況はほぼ分からず。
NHKで48人の死亡を伝える。
名古屋でもメールがつながりにくい状況。
Twitterは落ちることなく動き、多くの写真なども投稿される。
デマ情報なども乱れ飛ぶ。
USTでNHKを中継するような試みも行われる。
携帯は通じずとも、Twitterで意思疎通ができるなどインターネットのインフラが相当強いのか?という印象。
ここ数日特に冷え込んでおり、明日朝は東北で-3度程度となる予想。
東京でも電車はほぼ止まり8時40分頃一部地下鉄が動き出した模様。
福島原子力発電所は運転を停止するも、それを冷やすための電気が足らず原子力災害対策特別措置法に基づく原子力緊急事態宣言を発令
三井住友銀行は週明けの14日以降、運転免許証など本人確認ができるものがあれば、10万円を上限に預金を引き出せるようにする措置
燃える家さえ含んだ津波が町に押し寄せる
携帯電話は使えないため公衆電話に長蛇の列
21時頃、NHKはインターネットでの放送を決定
21時23分に福島の原発から3km内の方に避難の指示
—–
気仙沼で大規模な火災…一面が真っ赤に燃えている

The West Wing 『Inauguration』

 The West Wingというドラマを見ると「国を動かしているのは紛れもなく人間なんだなあ」としみじみと思わされる。
 この日本という国では、政治家はほとんど尊敬されていないように見える。まして政府メンバーともなると、逆に尊敬がなくなるような気さえするのは気のせいか。
 彼らは人の人生に直結する決断を毎日下し続けているわけで。私たちの代わりに政治をやってくれている事に感謝し尊敬し、その上で批判をすべきだろうと思う。感謝や尊敬と批判は両立する。
———-以下本題 Fourth season 14-15話

 大統領が就任して4年を勤め上げた後、再選を果たし2期目の就任式を行う。
 この就任式と同時並行で、大きな課題が信仰しており「大量虐殺が行われているアフリカの赤道クンドゥー共和国に軍事介入して止めるかどうか」。クンドゥでは2万人以上が殺されており。アメリカ兵を入れれば150人程度が死ぬ可能性がある。(国名含めてフィクション)

 ここで、クンドゥ人の問題及び就任式で最も大きな役割を演じるのは、就任式の演説(Inauguration)の為に3週間の契約で雇われているスピーチライター「ウィル・ベイリー」。
 ウィルは国務省の要望で就任演説原稿中の

アメリカは警察ではない
自国の価値観を押しつけてはならない

という節について、「心にも無いこと」は言いたくないと言う大統領の要望で、変更を手がけることになる。
 ウィルは大統領の過去の演説を引っ張り出して研究し、大統領の理想に近い演説にしようと努力する。しかし、国務省が作った文章をほとんど変えることができず、ストレスいっぱいでホワイトハウス内のガラス割ったりする(やりすぎw)。

 ところで、大統領はウィルの部屋にふらっと訪れ問いかける

大統領:
Why is a Kunduness life worth less to me than an American life.
なぜ私はクンドゥ人より自国民を守るのか
ウィル:
I don’t know, sir, but it is.
分かりません大統領。しかしそんなもんでしょう。

この発言を受けて、大統領は悩み始める。下手に反論されるよりも同情されて感情が興る事って結構ありますよな。脚本がかなり上手い。 
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映画『チェンジリング』『ウォール街』

 のまえにちょいと別の紹介。
 話の発端は、朝日新聞ががんワクチンの臨床試験にいちゃんもんを付けたこと⇒ここ参照
 これに真面目(特に医者の「真面目に」ってのはレベルが違うと思うが)に取り組んでいるお医者様から朝日新聞が猛反撃を食らっているところです。以下はその反論の一部。文字ではあるがナチスが行った人体実験について書いてあります。文章ですが完全にグロイです。
 なんつーか臨床試験についても考えさせられる文章です。これががんワクチンとなるとまた。特にがんって身近だしね。
これ⇒⇒ Ex 東大医科研「がんペプチドワクチン臨床試験」は人体実験か?
メールマガジンJMMの「絶望の中の希望~現場からの医療改革レポート /上昌広」 より
文章書かれているのは 鹿鳴荘病理研究所 広島大学名誉教授 難波紘二さん
 
 かなり衝撃受けたのでご紹介。
 一応書くけど、「証拠出せそれってねつ造じゃないのか?」という反論に対して朝日新聞は「法的措置を検討します」ってな内容証明を送ってきているとか。言論で勝負してほしいもんですなあ。意見を言うまではいいが、これだけの立派な反論に法的手段じゃあその言論の質を疑わざる終えないねえ。
 言葉の難しさは大学新聞を作った人間でも学んだことなんだけどねえ(笑)

チェンジリング
監督:クリント・イーストウッド
出演者:アンジェリーナ・ジョリー,ジョン・マルコヴィッチ・・・
脚本:J・マイケル・ストラジンスキー
日本公開:2009年2月20日

ウォール街
監督:オリバー・ストーン
出演者:マイケル・ダグラス,チャーリー・シーン
ダリル・ハンナ,マーチン・シーン
日本公開:1988年4月16日

 チェンジリングは、ゴードン・ノースコット事件という事件を元にした映画だそうで。素晴らしい映画だった。
 子どもが誘拐されて、5ヶ月後に見つかったと思ったら他人の子。しかし警察はそれを認めず精神病院に押し込められる。息子違いが判明して精神病院を出られることになったと思ったら、「死亡した」という情報により判明したと。
 母強し。実話だってんだから全く。

 ウォール街はMartin Sheenがいただけで満足。ザ・ホワイトハウスにしか見えないから不思議。いやーかっこいいわ。一番良い役もってってたしなあ。うんうん。
 この前「ハゲタカ」も見たけど全く同じ映画かと思ったわけで。なは。最もウォール街の方が規模がでかくて派手だったけど。
 昔は朝5時くらいにおきてモーニングサテライトみたもんだ。ニューヨーク市場の終わりの金を朝に聞く。時差を感じたもんだなあ。

以上見たという記録だけ

映画『告発』Marc Rocco

監督: マーク・ロッコ
出演: クリスチャン・スレイター, ケヴィン・ベーコン, ゲイリー・オールドマン

日本国憲法
第十一条  国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。
第十三条  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

 借りてきた映画を見るのは久しぶり。英語も一ヶ月くらい勉強し始めて大体言っていることがわかるようになったね。嘘です。全然聞き取れません。ってか声と顔が一致しません。困ったもんだ。
 大好物自作ケチャップオムライスを食べながら見ていたのですが、序盤30分の痛々しい場面でのケチャップは台無しでした(><)

 5ドルを窃盗した罪で捕まったヘンリー・ヤングは、アルカトロズ刑務所に送られる。おとなしくしておけばいいモノを脱走を試み、相棒にちくられて失敗。独房に3年間(当時19日が平均)入れられ、やっと出られたところで、スプーンでそのちくった相棒を殺してしまう。
 で、その殺人事件の担当になった新米弁護士ジムが、殺しは認めつつも「刑務所の長期に渡る独房監禁のせいで殺人をやっちまったんだ。」ってな論を展開しつつ、頑なヘンリーや権力と闘っていく。(法律的にどういう理屈で闘っていたのかはよく分からんかった)

 これで一応ノンフィクションらしい。映画ではこの事件をきっかけに刑務所が閉鎖されるという流れを作っているが、Wikiを見ると閉鎖は「財政的な理由」と書かれているがどうなのかね。この映画の事件は1940年前後の話で閉鎖は1963年だそうで。

 さっそくオチを書いてしまいますが、
(ネタバレ注意)
(ネタバレ注意)
(ネタバレ注意)
(ネタバレ注意)
(ネタバレ注意)
(ネタバレ注意)6行明ければいいっしょ。
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映画『ビーイング・ボーン』Abby Epstein

公開サイト⇒「松嶋×町山 未公開映画祭> ビーイング・ボーン~驚異のアメリカ出産ビジネス~
2008 / アメリカ / 87min
【原題】 The Business of Being Born
【監督】 Abby Epstein
【製作スタッフ】
Abby Epstein
Paulo Netto
Amy Slotnick

 この映画の説明には「アメリカの病院や医療保険のビジネス化によるゆがんだ医療の現状を追う。」みたいな事が書いてあるけど、本質はアメリカにおける出産に関わる医療を批判する映画かな。妊婦が監督となり映画を作っていく。
・日本や欧州では助産師が関わるお産が70%以上。アメリカでは8%未満
・アメリカでは3人に1人は帝王切開
・帝王切開が多いのはは病院の効率化の一環
・自然分娩は結構安全
・自然分娩をするときに出るホルモンが母性本能を興す
 こんな事が耳に付いた(ちなみに書いている私も、これらが全て本当だとは信じていない。)
 アメリカの病院には助産師がいないことから、助産師を助けを経て自然分娩をするためには、自宅分娩を取る流れになるようだ。
 逆に日本では助産師外来なんてものもあるんですね。グーグル先生の雰囲気を見ると出産できる病院のほとんどに助産師さんはいるような?

 見ながら思い出していたのは、昨年の24時間テレビでの事。
無介助分娩の危険性などについても含めて⇒2010-08-25 24時間テレビの暴走を考える/新小児科医のつぶやき
 助産師の介助も受けずに出産する画を24時間テレビで放映する予定であることを、たまたま取材を受けた方がmixiに書いた事で発覚。ブログやTwitter上で大きな声となっていました。色々な方が動かれたのでしょう、24時間テレビでは問題のない形に修正されて放映されたようです。

 映画を見ていて怖かったのは出産に関する医療の歴史。
1930年代にはレントゲンで骨盤を計測し、幼児がガンになることが分かり40年代になって使用を止める。
1950年代には不眠症の薬や、つわりの緩和剤としてサリドマイドが使用され、ご存じの通りの事態となり使用を止める。
1960年代にはスコポラミンという鎮静作用と記憶喪失の作用がある薬が使われ出産自体を記憶から消してしまおうと言う時代があったとか。
 もちろんこれらは終わったことなので今から畏れることはないのだけど。この映画は自分たちの主張を強くするあまり、過度な恐怖を煽っているところがあってその点はあまり評価できない。人間は危険を過大に評価する傾向があるわけで。

 この映画にはモザイク無しで出産の映像もあったりする。こういう映像を見ると本当に男の無力さってのを感じるねえ。

映画『収容所のラブレター』Michèle Ohayon

公開サイト⇒「松嶋×町山 未公開映画祭>収容所のラブレター
紹介動画あるよー↑
2007 / アメリカ / 94min
【原題】 Steal A Pencil For Me
【監督】 Michèle Ohayon
【製作スタッフ】
Ted Sarandos(executive producer)
Theo van de Sande(producer)

 未公開映画祭の映画には、ホロコーストモノが結構あるのですが、これは強制収容所での恋愛を描いた作品。
 オランダから11万人が強制収容所に送られ、生存は6000千人に満たないとか。その中で、ヤーブという男性。その妻マーニャ。ヤーブの愛人イナ。この3人は生還。実に三角関係の話です!

 彼らが最終的に収容されたのはベルゲン・ベルゼン強制収容所といい、アンネフランクもいたという。9割はアウシュビッツへ、1割がそれ以外の収容所へ送られていたらしく、このヤーブとイナが同じ収容所に送られたこと自体がとても低い可能性だったようで。もちろん同じ収容所だからといって、逢い引きできるわけでは勿論無く、こっそり手紙のやりとりをしていたようです。
 この収容所は元々ユダヤ人用に作られたモノではなかったらしく、ガス室が無かったらしい。そのため、「病死」と「餓死」により人を殺す方針だったとか。その状態で生き延びたのは間違いなく意思の力なわけで。

 いやはや。真面目に恋愛パワーって凄いねえ。
 このご夫妻結婚60年経過し、子ども3人孫5人ひ孫2人いるって書いてあったかな。

 自分のための取っているパンを、色んな人が求めに来る。
 自分の弟が重病になって「パンをくれ」と言われて断る。断った理由は、弟はもう手遅れだと思ったから。そして弟は死ぬ。
 友人の息子が同じく重病になって友人から「パンをくれ」と言われて、これも断る。これは自分のため。この友人とその息子は生き延び、1年間絶縁状態であったが、それでも解放されてから許るしてもらえたといって、ヤーブさんは泣いていた。

 たった半世紀とちょっと前の話。

2010年の自分を振替ってみるのコーナー(あけおめ)

 あけましておめでとうございますm(__)m
 ふつつつかものですが、本年もよろしくお願い致します。

 税理士試験のことでもまとめるかと思っていたらいつの間にか、新年明けてしまいました。
 ちょいと、昨年を振り返ってみます。(ほんとは年末にかいてるよん)

Twitter

 私にとって昨年の一番のキーワードはTwitterだったりするかもしれませぬ。

ブログとTwitter投稿数


1人寂しく寝られない夜にはTwitter!
クリスマスの夜も、明石家サンタを見ながらTwitter!!
僕はいつでもTwitter!!!
というほどではありませんが、Twitterにはまった一年でありました。
 Twitterが面白いのは、結構な知識人(税関係の先生方)や芸能人(宇多田ヒカルですな)が参加していることがとてもでかい。ブログや普通のニュースサイトはある程度、完成された文章を掲載することになるため、不完全なネタは普通載せない。しかし、最新の情報や重要なポイントは不完全なネタレベルだったりするわけで。それを聞くことができるTwitterというのは、かなり情報収集に役に立つ。
 それは、税務情報や宇多田情報はもちろん、女性の普段聞けないようなちょっとした愚痴なんかも聞けちゃうわけです(嬉しいかどうかはともかくとして)。しかも、コアな話題であればあるほど、知識人と会話に発展しやすいです(誰でも興味のある話題だと、なかなか下々のものとしては会話しにくいですが)。

 さらに、アウトプット側としてはTwitterはブログとちがって一度に140字しか書き込めないので、文章に凝りようがなく、強制的に気楽に文章を書くことになります。Twitterは気軽なのででアウトプットし始めると、ブログの役割が相対的に落ちてしまう。私の場合ざくっとみて、ブログ1記事が80つぶやきに変換されている感じですな。
 今ではきちんと完成された文章まで持っていくことの重要さを十分感じるので、ブログに再び想いが戻ってきている感じです。やっと両立してきたかなという。来年は、またブログが増えていくんじゃないかな。

これからの「正義」の話をしよう

 昨年は完全に文系に目覚めた一年でもありました。面白いのよねえ、経済学とか哲学とか思想とか宗教とか。
 一番きっかけになったのは『これからの「正義」の話をしよう/Michael J. Sandel』でした。この本を読むまで、ベンサムだの、カントだの、ロールズだの、アリストテレスだの全く知らず。本当に名前しか知らないじょうたいでして・・・。
 この本を読んでからと言うもの、経済や法律や思想といったもののベースとなっているものがやっと見えてきたという感じで、違和感なく読める本が一気に増えました。で、今年はマルクスだとか、ケインズだとか、聖書だとか、基本中の基本であろう本を読みあさり始めています。(これを友人に話と、つまらん男だなあという目で見られるのよ。文系差別を撤廃すべしw)
 昔は、こういった文系の学問は生産性がなく無駄だなあと思っていましたが、理系が生みだす道具よりも強く直接的に人に影響を与える物であり、幸福に直結する物なんだなあとびっくらする日々です。
 

税理士試験の合格

(実はまだ、合格証が届いておらず「やっぱ不合格」とかいう事が0.5%くらいありえるのですが。その場合は何も言わず雲隠れして勉強していると思います。そっとしておいてください。餌は与えないでください。)
 昔から主賓になるのは嫌いで「お祝い」からはずっと逃げてきました。が、今回はちょいと趣向を変えて、自分からしっかり広報してみました。
 税理士になりたいと思ったのは、一番ストレートな理由は周りの役に立てるなと思ったからです。理系大学なので、税理士になろうって人も少なかったし、会計士と医者と弁護士は知り合いに持っておけといいますからね。なのに、私が税理士になっても、それを知られていないのでは意味を成しませぬからねと今回は厚かましくも、色んな方に報告させて頂きました。是非、今後はガンガンこの男を利用してやってください。

 祝われながらずーっと感じたことは「緊張するな」ってことでした。
 人に期待されると緊張するんですね。
 ところで少し話が変わりますが、昔から「責任」の定義をずっと悩んでいました。わからないなりにも、大学でサークルやる時には名刺に「総責任者」としたのは良い思い出です。自分で総責任者と言うと緊張するもんです。
 今回、おぼろげながら気付いたことは「責任」=「期待」なんやなと。これから、ガンガン勉強して、期待に添えるようにならなきゃいけないわけです。「どんな仕事がしたいか。」と聞かれて、答えはなくもないですが、正直なところ期待に添えるようになることがまずは当面の課題かなと思っています。
 ひとまず試験勉強は終わりましたが、本当に重要な勉強をこれから始めるわけです。

 あと、恥ずかしながら、「友人ってええなー(恩師込み)」ってこと思いまして。いや、ほんとこんなことをこの年にして思うのもどうかと思いますが。うーんなんていうんだろう。結構マジで祝って貰ったりして。ほんと自分のために税理士試験受けてただけなのに、色んな人が心配してくれていて。
 ありがとうm(__)m恩は絶対返すからな!覚えてろよ!

宇多田光

 宇多田の項目は最後。また書きたいし。
 今年1月終わりから2月にかけて初めて海外に行きました。それはUtadaのライブのため。
⇒ Utada in Chicago “Utada In the Flesh 2010″ part 1
⇒ in Chicago part 2
 私は、宇多田は好きだけどそれ以上に、彼女の行動から新たな世界を手に入れる口実でもあったりします。
 今回は「Utadaのライブを見たい!」という事を口実にシカゴまで行ってきたわけです。もちろんUtadaライブが最高にすばらしいもので言うまでもない!

1967年8月15日公開⇒シカゴ・ピカソ

 当時の日記では、私は現地の人に注目しているようですが、「建築物」と「シカゴ美術館」もよかった。
 日本で高層建物が凄いと言っても、普通単発だと思うわけです。それは、ほとんど施主は利潤などを最優先にして、建築しているんだろうなあと思わされるところです。
 しかし、シカゴとの高層建築は隣のビルとデザイン勝負をしかけているわけです。使いにくいフロア構造になっている高層ビルの多いこと。なんというか、町が好きなんだなっていう感じです。さくっとピカソのオブジェがあったりするし。
 シカゴは米国でも最大の「人種のるつぼ」らしいのですが、そのぶん「地域」にアイデンティティを求めるのかなと言う気がしました。

 もう一つの「シカゴ美術館」これもよかった。
 冬のシカゴってのは、冬の北海道にいくようなもんで、くっそ寒い。しかも雪祭りとかあるわけじゃないので、観光客は殆どいない。
 なので、本来シカゴで長蛇の列ができるようなところも、人は数人のところばかりで、ゆっくり滞在し静かな時間を過ごせる。シカゴ美術館も例外ではなく、びっくらするくらい有名な絵も誰も見ておらず、1人占め。
 全く絵に詳しくないのでヤボな事は避けますが、ゴッホの自画像とか、近くで見ると肌の色一つのために色んな色を使っているんです。油絵だから、そうなんだろうけど。そこに緑かよ!遠くから見るとめちゃ完璧じゃん!みたいな、頭の中どうなってんだろうとしみじみおもったり。
 あとはモネの睡蓮。色々な睡蓮があって並べてあるんだけど、寂しいっすよね睡蓮って。そして何よりもモネ先生は水も書きたかったんだろうなあと。でもさ、色んな絵を描いて最後にたどり着くところが睡蓮って、なんか寂しくないですが?ゆっくりそんなことを考える、本当に言い一日を過ごしました。
 あそこは何日でもいられる。(1日いたけど、全部見ることさえできてない)

 聖書読んだり、米国の歴史勉強してから冬のシカゴにもう一回行きたい。

 まあ他にも色々あったっちゃあったけど。ブログに書ける話と書けない話があるよね(笑)
 何はともかく。今年もよろしくお願い致しますm(__)m

映画『イエスのショッピング~買い物やめろ教会の伝道~』Rob VanAlkemade

公開サイト⇒「松嶋×町山 未公開映画祭>イエスのショッピング
紹介動画あるよー↑
2007 / アメリカ / 91min
【監督】 Rob VanAlkemade(ロブ・ヴァン・アルケメイド)
【原題】 What Would Jesus Buy?
【製作スタッフ】
Morgan Spurlock(モーガン・スパーロック)
Felix Werner(フェリックス・ヴァーナー)

 まじで弱いねん。こーいう笑顔で世の中を変えようっていう話(><)
 前もペイフォワードやパッチアダムスで号泣したっけか。パッチのパスタ風呂はさすがにヤリスギだと思ったけどね。

 昨日今日は多くの皆さんがプレゼント交換したことでしょうなー。昨日も会社帰りに、深紅の帽子を被ったおっちゃんが徘徊してました。今朝は、バラの花束を持った冴えない感じのおにいちゃん(ホストじゃねーなーと言う意味で)が地下鉄に向かっていました。愛が伝わるといいですな。うんうん。

 この映画はクリスマスにはぴったりだった。「買い物やめろ教会」のビリー牧師が、ウォルマートとか、スタバとかにいって、勝手に歌い踊り、買い物ヤメロー、4ドルのカフェラテ買うとかおかしいやろ!と呼びかける。もちろんこれらの店で出入り禁止になるし、逮捕される。
 映画の最後では、クリスマスにディズニーランドに行って「買い物するなー」と、もちろん無許可で、歌い踊りますよと。どうなることか・・・。という感じ。

 「買い物ヤメロ」の根拠としては、キリスト教的な考えもあるみたいだし(特にクリスマスの消費について)、消費社会ではゴミは増えるし、家族間の交流は減るし(買い物に時間が費やされ、買った物に時間を奪われる)、消費が幸せってのはおかしいだろと。映画の中では、買い物に平均週4時間費やされるのに、家族との交流は週40分しかない。なんていう数字も出てくる。
 途中で、Made in America を買いましょう。みたいな主張もあったり。ウォルマートの製品はバングラディッシュ人を時給7セントで一日19時間働かせることで低コストで売ることができるとか。ディズニー製品を作っているスリランカの工場で、労働組合を作ろうとするのを暴力的な手段で阻止したとか。そーいうはなしも交えている。
 主張はあっちいったりこっちいったり。でも、一本筋が通っているのは「国内で質素に助け合って生きていきましょうよ」ということだろう。助け合って生きるということになれば、誰かが贅沢してたらなかなか成り立たないし、助け合うってことは困ってない人は多少迷惑を被る。(例えば近所のゴミ収集所の手伝いとか)

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映画『イエスメン2~今度は戦争だ!~』Andy Bichlbaum, Mike Bonanno

公開サイト⇒「松嶋×町山 未公開映画祭」
紹介動画もあるので一見あれ↑
2009 / フランス・アメリカ / 90min
【原題】
THE YES MAN:Fix The World
【監督・脚本・出演】
Andy Bichlbaum(The Yes Men)
Mike Bonanno (The Yes Men)

 毎日映画見て、本読んで、宇多田に明け暮れて、てめえは暇人か!と言われそうですが。
 暇人です。

 2作目も面白かっただー。
 一個目のネタはかなりの大作でBBCにダウ・ケミカル社の広報として出演。
「ボパール化学工場事故の被害者に120億ドルの保障をします。」
 ってなことを発言。見事ダウ社の株価を下落させる。

 ちなみにボパール化学工場事故というのは

ボパール化学工場事故は1984年に発生した世界最悪の化学工場事故である。インドのマッディヤ・プラデーシュ州の州都ボーパールで操業していたユニオンカーバイド社の子会社の化学工場から約40トンのイソシアン酸メチル (MIC) が流出し、有毒ガスが工場周辺の町に流れ出した。この有毒ガスは肺を冒す猛毒である。
事故は12月2日から3日にかけての夜に発生した。工場の近隣市街がスラムという人口密集地域であったこと、また事件当夜の大気に逆転層が生じて有毒ガスは拡散せず滞留した為、夜明けまでに2000人以上が死亡、15–30万人が被害を受けた。その後も被害は拡大し、数ヶ月以内に新たに1500人以上が死亡。最終的には様々な要因で1万5000人~2万5000人が死亡したとされる。
現在も工場から漏れ出した化学物質による周辺住民への健康被害が続いている。また工場を管理していたユニオンカーバイド社への訴訟や責任問題は未解決である。
Wikiからの丸写し

 この化学工場というのは農薬の工場だったみたいですね。
 チェルノブイリ原発事故(1986年4月26日)についは結構知っていたりするけど、ボパールという名前は聞いたことがなかった。お恥ずかしい。
 数千人が死亡し、未だに現地が汚染されている。事故の原因は、「コスト削減」等のために安全への配慮を意図的に怠ったことだとか。
 そんな事故が合ったにもかかわらず、その企業(ユニオンカーバイド)は生き残り(ダウ・ケミカル社に買収された)、現地の人は未だに汚染された水を飲んでいる。

 そんな事故から20年。ダウ・ケミカル社の広報としてアンディがBBCに出演すると。
 愉快な奴らだぜ。事実は小説より奇なり。為になるねー♪
 あっ、他にも面白いこといっぱいしてますよ♪

事故原因等とりあえずはここを見るとわかりやすい
JST失敗知識データベース