『For You』宇多田ヒカル

ええ曲やなあ。
それが言いたかっただけです(何)

 いやあ、いい曲です。(二度目)
 宇多田氏はこの曲について次のようなコメントを書いています。(誤字脱字は適宜直します。)

 私の孤独のイメージって、何か鏡だらけの部屋に、ドアもない何もない部屋に私だけ一人でいて、で、まあ寂しいじゃん?でも、この壁の向こうに誰か同じような状況にいる人が必ずいるっていう何かを何となく直感してて、で、その人に声が聞こえるように、「うわ~っ、聞こえるか~、お~い、お~い」みたいに(壁を)ドンドンドンッてやってるんだけど、たぶんその人も同じように寂しいから、ドンドンドンッてやってるんだけど、お互いの声も一生届かないし、一生会えない、顔も見えない、で、見えるのは自分だけ、叫んでる自分みたいな、それが私の孤独の最終的なイメージ。だから、「あ、そっか、叫んだりするのやめて、あきらめちゃえば、逆に一人きりでも、”あ、そんな人もいないよ”って思っちゃえば、孤独じゃないな、たぶん」って。そこにいるけど届かないって思うから孤独なんだなあって・・・・・・。どんなに気が合う人、どんなに大事な人がいても、絶対に超えられない人間の壁があるし、向こう側があるから溝があるんじゃない?向こう側がなければ溝なんかないから「ああ。なるほどねえ」って思って、それを歌詞にしたいと思ったの。
点-ten-P060

 あえて孤独は選択するものだというイメージなんですかね。

♪~
誰かの為じゃなく
自分の為にだけ
歌える歌があるなら
私はそんなの覚えたくない
だから For you…
~♪

 孤独から逃げるなとでも言い聞かせるようなこの歌詞の強さもまたやっぱり好きですな。

♪~
I want to make you cry
傷つけさせてよ 直してみせるよ
飛びたい時は
You always give me a bright sky
You want to make me cry
悲しみで教えてくれた喜び
輝きたい時は
You always give me a darker sky
~♪

 恋愛ソングとしては、んなもん女性に歌われたらそらもう大変なことです。けど、そうでなくてもなんつーか、勇気の出る曲です。
 いやしかし、と言うのは残念な大人だけど、いい年齢になって本気で言葉で傷つけあうと、相当血まみれになるわなとも。それを「直してみせるよ」と言えるのこそが大人かもしれんな。
 言葉の選択に迷う事ばかりの今日この頃。 For you の精神で人生楽しまんといかんですな。

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