一冊読み終えて感想書くと、感じ入ったポイントとか忘れてしまうので(ヲイ)、ちまちま書く方向に方針転換。
書画や骨董の鑑定に長じて千年以前の物も立ちどころに真偽を弁ずると威張る人が毎日上海玉子の腐りかかったのを食べさせられても平気でいる世の中だもの。古い書画を鑑定する智識と毎日の食物を鑑定する智識といずれが人生に必用だろう、世の中の事は多く本末軽重を誤っているからおかしい。
上巻P121
明治村のコロツケの作り方が、明治発刊の食道楽という本に書いてあるというので、ちまちま読んでおるわけで。
この文章、実に明治の空気が出ている感じがしやしませんかと。外部から入ってくる知識に貪欲で、活力のある時代。
ちなみにこのあたりは、卵について熱く語られている所で、美味しくて新鮮な卵の見分け方が書いてある。(明治の情報ですよ!)
1.殻がテラテラ光らない卵がいい
少しも光沢のないちょうど胡粉を薄く塗ったようなものが新しい。古くなると胡粉のようなものが取れてくる。
2.薄い赤の卵より白の卵がいい
薄赤い卵は肉用の鳥、白い卵は産卵用の鳥
3.受精した卵よりも受精しない卵が、味も日持ちもいい
交尾しなくても鶏は卵を産むそうです。が、雄がいないと、雌の気がたってくるようで、雄がいて、なお受精していない卵が上等だそうです。受精しているかどうかは、割ってみるとわかる。黄身の上に小さな線がありこれが胎盤で、それにカラザが繋がっていたら、受精している。繋がっていない場合は受精していないんだそうだ。
粉のところ意外は現代には役にたたない気もするが。
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