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『ビフォア・ミッドナイト』監督:Richard Linklater

 ビフォア・ミッドナイトという映画を見てきました。

20140215beforemidnight 映画目当てというよりは、名演小劇場目当てで。初めていったんじゃないかな。いや、いったことあるかな。椅子がふかふかで気持ちよかった。

 でもってこの映画は、結構当たりでラッキーでした。この映画は
「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」
「ビフォア・サンセット」
という映画の続き物らしく、映画好きの友人曰く超有名作らしい。

 パリが元の舞台らしいけれども、今回は恋人2人が教授からギリシャに招かれているようで、最終日には友人が気を利かせて二人用にホテルまで取ってある。しかし、子どもやらなんやらの事でケンカがはじまり、最終的に二人はホテルでエッチができるのか否か!と、ホテルの夜までのやり取りをひたすら観察する。
 シーンは5シーンくらいしかなく、基本的には男(ジェシー)と女(セリーヌ)がずーっと会話をしている。歩いたりなんやりの、背景がめっちゃ美しい。
 男であるジェシーはただセックスがしたく、セリーヌはいい雰囲気を作って欲しいだけで、其の夜について利害は一致しているのだけれども、行ったりきたり。ほぼコメディ。
 と、も見えるし、このジェシーとセリーヌは普通の夫婦で、愛し合ってはいても、お互いに妥協できない問題、それは子どもと仕事の問題、を抱えた、夫婦の葛藤にも見える。
「今の私に電車であったら、出会った頃のようにナンパしてくれる?」というセリーヌの可愛い問いかけに、前提条件の確認とか初めてしまう男の「そうじゃねーだろ」感とかにそわしわしながら、でもちょっと男に共感してしまうもどかしさを感じながら男としては見てしまうわけであります。

 お互いが愛を語り合えば合うほど、問題がこんがらがっていく。
 でもって、最後は「ヲイヲイヲイヲイ」というようなラスト。いや、私は申し訳ないがダイスキなラストです。結局は男は女性の手のひらで、いや、女性に頼って生きていくのであります(ぇ)。