人間なんて愛に跪く Love Way
松坂屋南館で行われている尾崎豊特別展へ行ってきました。
その前には友人がやっておる大名古屋芸術祭というのに寄って、絵葉書買ったり、乾燥パプリカを手に入れたり。黒にんにくって買ってみたけどなんだこれ。プルーンの味がする。
ひとまず尾崎豊特別展の感想でも。
まず、自分は尾崎豊に詳しくないのですが、私の敬愛する宇多田ヒカルが、世界で一番大好きな男性だというので気になっていました。また、最近はまっている岡村靖幸と同世代で大変仲がよかったという事もあり。行かねばならんと思っていました。
ちなみに、知らないなりにも曲としては、Love Way、FIRE、レガリテート、禁猟区、群衆の中の猫、シェリー(ベタ)この辺が結構好きです。
さてはて、行ってびっくり衝撃を受ける展覧会でした。
1500円(音声ガイド+500円)と少々金額は高いかと最初は思いましたが、本人直筆のノート、動画、音源、色々と楽しむ仕組みがそろっており、十分に値段の価値はあると思えました。
さらに、会場の空気も良かった。みんな尾崎豊を愛しているんだなと。普通の展示会は冷やかしみたいなのがいて、テンションが下がったりすることがあるが、この展覧会はそれぞれに作品に見入る人ばかりで、居心地が良かった。まさに愛にあふれている。これも尾崎豊の力かも。
そんな愛に流され、帰りにDVDとCDを1万円分くらいお買い上げ。
さて、展示を見ていてまず思ったことには、この人はとにかく美しい。まずは見た目が美しい。色んな人が写っている時代を感じさせる写真の中で、尾崎豊だけは現代に生きているかのように綺麗で古臭くない。カッコイイ。美しい。
大量の展示物を構成する、尾崎豊のノートの走り書きが、美しさを強調する。
逃げ場のみつかった今、ぼくは何をしなくてはいけないだろう。
そう、すべての愛について学ぶんだ。嵐の朝の新聞配達
君の寝顔
女性を愛する姿勢はもとより、「嵐の朝の新聞配達」こういったところに愛を見出せるこういう人が大好きだ。
尾崎豊がアメリカに行ったときの手紙では、身内への手紙でホームレスの格差問題について触れていたり。曰く、アメリカのホームレスは貪欲で正常だなと(笑)
彼の目線は常に弱者に向いているのかもしれない。
面白かったのは、尾崎豊の使っていた机。
机への落書きにこんなものが。
I loved you
I love you ?
何を考えていたのか。想像するだに、この男の純粋さ、ガキっぽさを感じざるを得ない。
展覧会には、少々上の世代の方が多数おられ、映像なんかでは涙を流している方も。
今の時代に若い尾崎豊が現れたらどうなるのだろうか。尾崎豊は「人を」「街を」愛してくれるだろうか。若者は尾崎豊を受け入れられるのだろうか。社会は尾崎豊を受け入れられるのだろうか。
社会は時間がたつにしたがって複雑化し、決まりが増え、「自由」は失われていく。現代に尾崎豊がいれば、もっと早く、ひっそりと殺されていたかもしれないななんて。あるいは、今殺されている(尾崎豊)がいるのかも。
いや自分は、宇多田ヒカルや、椎名林檎や、奥田民生やらと同じ時代の同じ国に生きただけでも十分幸運だと思うけれど、尾崎豊という存在と同時代に生きてみたいなと。
ちくしょー美しい。
とまあそんなことを考えた後に、男子三人でバカ飲み会。これでいいのですよ。
美しく汚れていこうじゃないか。ダハハハハ!
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