エッセイ『河童が覗いた「仕事場」』妹尾河童

 面白いことをしゃべろうと思っても面白くならない。10年くらいずっと悩んでいる気がする。こと女の子にはさっぱりだわさ。
 この妹尾河童という人は、この人自身が楽しんでいる様がちょー伝わってくる。是非一緒にいたいと思わせるオーラがあるわな。

 とまあ、あんまり関係ないけど、そんな河童さんが井上ひさしの仕事場で見つけたメモに書いてあった言葉がまたイイナと。

むずかしいことをやさしく。
やさしいことをふかく。
ふかいことをゆかいに。
    ・
困難は分割せよ(デカルト)。
作者はつねに読者に不意打ちを
かけねばならぬ。
ほんとうに起こったことの時間を
すりかえる。
文章というものは、口語と同じく、
頭の中にはっきりと掴めているか
いないかに最も大きな問題がある。
    ・
エッセイはよくよくでなければ書くな。
書くなら「作品」としてのエッセイを。
これまでに名作、傑作のたぐいを一作も書いていないと思え。勝負はこの五年だ。
『吉里吉里人』を否定しつつ進め。芝居の大当たりを過大評価してはいけない。
一字一字苦しむが良い。
集中心!

 ちなみに河童さんの文章は1985年の週刊朝日の連載だったようだ。
 井上ひさしさんの言葉はここまで拡張されている

むずかしいことをやさしく,
やさしいことをふかく,
ふかいことをおもしろく,
おもしろいことをまじめに,
まじめなことをゆかいに,
ゆかいなことをいっそうゆかいに

 面白いことを言いたいのだから、深いことを知らなきゃいけないな。
 税の事を語るなら、愉快に語らないと。
 この本はおもしろから、真面目に語ってるんだ。(ぉぃ)

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