Monthly Archives: 9月 2010

本『日本は世界5位の農業大国』浅川芳裕


借りた本
長いこと、この類の本読んでないな。
復活させよう。

内容に書いてある事実の一つ一つは面白いけど
まとまりがなくて、読むのは少し面倒。
批判一辺倒で、少々信頼性を疑う。

ちなみに、本の中で名前が出てきた農畜産業振興機構の
独立行政法人農畜産業振興機構役員給与規程」というのを拝見

第4条 役員の本俸の月額は、次のとおりとする。
(1) 理事長 1,011,000円
(2) 副理事長 926,000円
(3) 総括理事 876,000円
(4) 理事 825,000円
(5) 監事 707,000円

ため息が出るね…。天下りすげーよ

食料自給率に見られる農水省の意図

 「食料自給率」なんていらねーんだよ。との主張
 要は天下り先作るために作り出した言葉ですよと。
●発表は日本だけ
 こんな数字気にしてるのは日本だけ
●自給率と食料安保は関係ない
 真の食料安保は、入手先の多様化と発達した貿易関係こそが担保する。(P163)
●このお題目のために国民は大きすぎるコストを払っている。
 ⇒日本のエンゲル係数はかなり高い
  ご存じのように、米の価格はかなり高い
  他にもバターや豚肉、牛肉、基本となる食品が非常に高い価格で買わされている
 ⇒「農畜産業振興機構」のような天下り先の維持の為に、いらん不便を強いられている
  この団体が、バターの供給不足を作り出した張本人
●英国で、自給率の議論は完全否定されている
 食料安保は、多様な国から多様な手段で食料を輸入できる体制を整えることが大事であり、国内産業を過度に守り甘やかすことは、それに逆行する畏れすらある。国同士が深く関係し合っている昨今では、輸入が全面停止する可能性は極めて少ない。
 また、「先進国の自給率向上政策は、途上国の輸出収入を阻害することにつながり、本来の意味の食料安保に悪影響を及ぼす」ともある。
 

農業は成長産業

●生産性は飛躍的に向上中
 農業従事者一人当たり生産量じゃ1960年3.9トン⇒25トンへ
 その他大型農家も絶賛増加中
●ただし投資がいる
 農業を軌道に乗せるためには5000万~1億円程度の投資が必要と言われているらしい
 資金調達に強い税理士が必要だね★

眠いのでこんなもんで。

本『これからの「正義」の話をしよう』Michael J. Sandel


 まずもって、ほんま名著です。
利己的な遺伝子:リチャード・ドーキンス
会社はこれからどうなるのか:岩井克人
これからの「正義」の話をしよう:マイケル・サンデル←NEW
 現在のベストスリー(小説は除く)

 殆どの部分が、大まかな過去の偉人の考え方をたどりながら、思考を整理していく。
 ポイントは例題の多さ。例えば「同性結婚」について、賛成反対の意見を並べつつ、過去の偉人の考え方に重ねて説明してくれる。自分が先日まで一生懸命議論していたことが、とっくに過去の偉人が考えていたことだというのは、今更ながらちょっとショック。目の前で偉人達がわかりやすく目の前で議論してくれるんだぜ。うひょー。
第2章 最大幸福原理-功利主義
第3章 私は私のものか?-リバタリアニズム(自由至上主義)
第5章 重要なのは動機-イマヌエル・カント
第6章 平等をめぐる議論-ジョン・ロールズ
第8章 誰が何に値するか?-アリストテレス
 このあたりは、過去の人がまとめてきた考え方。全てにおいて例題が豊富で、読むのは苦痛ではない。いろんな自分の考えを思い浮かべながら「自分はリバタリアニズムだなー」とか思いながら読んでいける。
 ここまででも十分面白いけど、この後からサンデル先生の考えが始まる。
第9章 たがいに負うものは何か?-忠誠のジレンマ
第10章 正義と共通善
 8章までの基本知識を基礎に、サンデル理論(共同体主義)を語り始める。
 結果的に、サンデル先生の意見に賛成できるかと言えば、そうでもなかった。けれど、言いたいことは分かるし、なによりも8章までの流れが秀逸であった。さりげなくオバマを見方につけるなんてエロいぞサンデル。

自分が何か考える時に「功利主義」的な考えをしていることに気づければ、自分でその考えに対する反論を簡単に生成することができる。
他人と意見が合わない時に、自分が「自由至上主義」で相手が「目的論」だなとか考えることができれば、考えを合わせることも容易になる。
相手を説得したい時に「目的論に偏ってるなー」とか思うことができれば、その他の視点から無理なく説得ができる。
 などなど、そーとう色々と役に立つこと確実。この本のメリットは果てしない。

 内容を抜き出して書いたりしたら、何時間あっても足りない。ぜひ読んでくれ!

ライブ『京都音楽博覧会2010 IN 梅小路公園』くるり

今年も
京都音楽博覧会2010 IN 梅小路公園⇒(HP
が終わった。

出演は
1.くるり ザ・セッション
2.andymori
3.遠藤賢司(エンケン)
4.世武裕子
5.京都魚山聲明研究会
(きょうとぎょざんしょうみょう)
6.二階堂和美
7.Jim O’Rourke
8.The Ventures
9.くるり

 京都駅から徒歩数分の公園(梅小路公園)でぐだぐだしながら、まったり8時間聞き続けるという、くるり主催のイベント。
 今年は途中でこっそり会場内のせせらぎに足をつっこんで、涼んでいたりしていた。それでも音楽は聞こえる。途中で汽車の汽笛なんかも聞こえるんだぜ。
 今年のメインはなんといっても「The Ventures」!とは言っても、実は参加者も調べずに行ったので会場で知ったんだけど(苦笑)。

 そしてやっぱり「The Ventures」で会場の盛り上がりは完全にピークに。
http://www.youtube.com/watch?v=z7AnvVRUH64

テケテケテケテケテケテケテケテケ
ギターの度に上がる歓声
どや!ええやろ!ええやろ!と
どや顔をする「ドン・ウィルソン」氏
抱かれてもイイです!ドン様!
おもむろに服を脱ぎはじめる女性陣!(嘘)

 ああ何人の女性をその「どや顔」で泣かしてきたんだろうか(><)
そして、途中でくるりの二人乱入、めっちゃ緊張しながら入ってきたけど。
岸田さんも一緒にテケテケテケテケテケテケテケテケして、ドン様と二人で「どや顔」!開場の盛り上がりにより、震度2とか観測されていたんじゃ無かろうか。
「人間は殆ど水でできている。だから音を聞くと音楽に合わせて自然と体は動く。」
 昔そんなことを教えて貰ったことがあるけど、イイ音楽ってのは、心地よく揺らさせてくれる。
 一緒に行ったpara氏と「一生で何度あんな「どや顔」できることか。じじいになっても「どや顔」できる人生送りたいなあ」と帰りの喫茶店で語り合う。

 くるりが「このイベントのために一年間音楽活動をしている」と言うだけあって、毎年隅々まで気が行き届いてるなと毎年思う。
 今年言われて初めて気づいたのだけど、このフェスには「スポンサーがいない」。どこに行っても企業のロゴとかない。
入場は1万人超らしいので収入は1億数千万+グッツ販売等。それに見合う借入をしているのだろう。荒天中止と書いてあるけど、保険に入っていたりするのかな。
 くるりはこのイベントについて、完全にアーティストを超えた事業者として責任を負って運営しているのだろうと思う。「来年もやります。またお会いしましょう」と言った時の岸田さんの顔は緊張していて事業主そのものだった。こういう姿を見ると本当に身が引き締まる。

 来年も行きます!ほんま好きやこの博覧会。
 Para氏来年もよろしくー。

以下各アーティスト毎の感想とか
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