映画『収容所のラブレター』Michèle Ohayon

公開サイト⇒「松嶋×町山 未公開映画祭>収容所のラブレター
紹介動画あるよー↑
2007 / アメリカ / 94min
【原題】 Steal A Pencil For Me
【監督】 Michèle Ohayon
【製作スタッフ】
Ted Sarandos(executive producer)
Theo van de Sande(producer)

 未公開映画祭の映画には、ホロコーストモノが結構あるのですが、これは強制収容所での恋愛を描いた作品。
 オランダから11万人が強制収容所に送られ、生存は6000千人に満たないとか。その中で、ヤーブという男性。その妻マーニャ。ヤーブの愛人イナ。この3人は生還。実に三角関係の話です!

 彼らが最終的に収容されたのはベルゲン・ベルゼン強制収容所といい、アンネフランクもいたという。9割はアウシュビッツへ、1割がそれ以外の収容所へ送られていたらしく、このヤーブとイナが同じ収容所に送られたこと自体がとても低い可能性だったようで。もちろん同じ収容所だからといって、逢い引きできるわけでは勿論無く、こっそり手紙のやりとりをしていたようです。
 この収容所は元々ユダヤ人用に作られたモノではなかったらしく、ガス室が無かったらしい。そのため、「病死」と「餓死」により人を殺す方針だったとか。その状態で生き延びたのは間違いなく意思の力なわけで。

 いやはや。真面目に恋愛パワーって凄いねえ。
 このご夫妻結婚60年経過し、子ども3人孫5人ひ孫2人いるって書いてあったかな。

 自分のための取っているパンを、色んな人が求めに来る。
 自分の弟が重病になって「パンをくれ」と言われて断る。断った理由は、弟はもう手遅れだと思ったから。そして弟は死ぬ。
 友人の息子が同じく重病になって友人から「パンをくれ」と言われて、これも断る。これは自分のため。この友人とその息子は生き延び、1年間絶縁状態であったが、それでも解放されてから許るしてもらえたといって、ヤーブさんは泣いていた。

 たった半世紀とちょっと前の話。

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