『お龍』植松三十里

台風18号納まりまった。ちょっと怖かった。

 三十里とかいて、みどりと読むそうです。品揃えの少ないキオスクでしょうがなくかった一冊。
 こーいうのはよかったりするのよ。

 坂本龍馬の奥さんのお話。
 その時代発言力を有していた京都の医者の娘として生まれたお龍。父親は安政の大獄でひったてられる。父親は解放されるも、早々に死んでしまう。お龍は旅館で働くことになる。しかしその旅館は「女遊び」の旅館だったり。
 そんなこんなで、母の紹介で坂本龍馬に出会う。坂本龍馬と日本初ハネムーンにでかけたり、あっちゃこっちゃついてったり、龍馬をひたすら待ってもじもじしてみたり。
 その龍馬も殺される。
 ここから、お龍は破天荒に生きてきたのが裏目となる。自分の意見を持っているお龍はなかなか人に世話になると言うこともできず、借金まみれになっていく。その借金を西村松兵衛という商人が工面してくれ、旦那となる。この旦那さんが「坂本龍馬の妻」としてお龍を立てながら、寄り添って生きていく。

 (時代物ではあるけど一応)ノンフィクションということで、お龍さんが人間っぽくて安心する。感動作とか偉人伝とかそーいうのではなく、本当に一人の女性の一生をおっかけてみましたという。
 人のいない巌流島での日帰り花火のシーンは読んでいて感動する。その巌流島でお龍にピストルを渡す龍馬。この時代の覚悟ってのは半端ねーぜ。

 中途半端で時間が来てしまったけれども。
 人生なんて想像通りいかないもんだろうなぁ。この時代が特殊というわけでもなく。
 この本を読んでいて一番主観になれたのは西村松兵衛。お龍はずーっと坂本龍馬を想っている。そのお龍の借金を返し、立ててよりそったあげく、「坂本龍馬の妻」としてお龍を葬る。
 ほんとうに好きだったんだろうなぁ。

 おっと仕事だ。

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