平成23年3月11日におきた震災に対ついて、給与所得しかないひとが行う義援金や寄付金、であることを前提として、つらつらと書いてみます。間違っている箇所があればご指摘下さいm(__)m
震災で被災された方の為にお金を送るにしても2つの種類があるわけで。
- 被災者に直接現金として渡る義援金
- 支援を行っているNPO(非営利団体)等や地方公共団体等への寄付金
以下、これらを自分なりにまとめてみます。
義援金・NPO等への寄付金・自治体への寄付金
●被災者に直接現金として渡る義援金
報道機関、日本赤十字、共同募金会、自治体等が集めた義援金は、義援金配分委員会という所に集約され、配分方法等を審議された上で、被災者へ現金預金として配分される。
以前のエントリーで書いたように、その第一次の配分は一ヶ月以内に行われている例が多く、速やかに配分されるもののようです。
※新潟県>義援金の流れ
※義援金配分委員会に行くという根拠は、日本赤十字社のHPより
●NPOや自治体への寄付金
一方支援活動を行っている団体に寄付をすると、その活動費に充てられる。
その資金の使途は団体に委ねることになるので、その寄付先が優秀な団体であれば「人命を救う」ためのお金にもなるかもしれない。一方、その団体が素人集団でどうしようもない輩だった場合には、その善意は全くの無駄になる。
そこで、国がちゃんとしたNPOを認証する制度があり、これを「認定NPO法人」と言うらしい。
国税庁>認定NPO法人名簿
この認定NPO法人のリストから選べばまだ詐欺にあったりする可能性は低いのではないか。また、全く知らない人から寄付のお願いなどが回ってきた場合には、認定NPO法人かどうか確認してみるという手順も有効かもしれない。
また、中央共同募金会が「災害ボランティア・NPO活動支援のための募金」の募集をしており、ここに寄付すれば、選ぶまでもなくキチンとした支援している団体に金が行くのだろう。
個人的にはここまでが伝えたいことです。
——————————————————–
寄附に関する税制のことで、かなり平易に書いています。また、今回の震災に関するような事項を書いただけなので、寄付金一般の解説としては極めて不誠実なことになっていますがご了承のほどを。
最後に逃げの一言を入れますが、詳しいことはお近くの税務署、市区町村、税理士さんにお問い合わせ下さい。
税制上の違い
義援金を送ったり、寄付をすることにより、以下に述べるような税制上の特典があります。
ちなみに、今回の震災で国も地方も「金欠」に陥ることは明らかすぎるほど明らかでしょう。以下の税制は国や地方の歳入減少につながるはずです。その点を心のどこかに止めておいて欲しいなあと思いながら書きます。
個人で払っている税金は主に「所得税」と「住民税」だと思いますが、それぞれに税制上の恩恵があります。ただし、今寄附してその税制上の恩恵に預かるのは
所得税⇒平成24年3月の確定申告
住民税⇒平成24年6月の住民税の支払いから
となり、大分先の話です。
●所得税の寄付金控除
ポイントは
★国、地方公共団体、赤十字、共同募金会等、認定NPOへの寄付は適用あり
★減る税額はざくっと(寄付額-2000円)×税率
★上限あるよ
対象となる寄付金で、今回の震災に該当しそうなものは
(1) 国、地方公共団体に対する寄附金
(2) 公益社団法人、公益財団法人等に対する寄附金で特定のもの
(3) 日本赤十字社や共同募金会等の公共法人・独立行政法人等に対する寄付金
(4) 認定特定非営利法人(いわゆる認定NPO法人)に対する寄附金
それぞれ細かい要件などはありますがまずは、これらの団体に寄附をすれば基本的には適用があると考えます。
(例えばその団体や寄附して直接利益を受けるような関係者であったり、寄附したお金が全然関係なく使われているようだとダメだったりします)
減る税額は
ざくっと (寄付金の額(上限あり)-2000円)×税率(税率は人によって違う)
※上限は所得に比例し、給与収入年間200万円くらいの人で49万円くらいが上限。
※10万2千円寄付したら、10万円×税率(税率が10%なら1万円)
※詳しくは国税庁>一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)
●住民税の寄付金控除
ポイントは
★日本赤十字や都道府県や市町村への寄付なら恐らく適用有り
★認定NPO法人への寄付での適用は難しい
★減る税額はざくっと(寄付額-5000円)×10%
★やっぱり上限あるよ
今回の震災に該当するようなモノは、
・都道府県や市町村に対する寄付金
・共同募金会や日本赤十字社に対する寄付金で一定の要件を満たすもの
・公益社団法人、公益財団法人に対する寄附金で、条例で定めるもの
・認定NPO法人に対する寄附金で、条例で定めるもの
都道府県や市町村なら確実。
●日本赤十字社についてはHPで確認したところ適用有り
●共同募金会は確認中との記載
その他の認定NPO法人などについては、その団体の主たる拠点が、その住民税がかかる市町村や都道府県にあれば、控除を受けられる可能性がある。(それぞれについて要確認)
減る税額は
ざくっと (寄付金の額(上限あり)-5000円)×税率(10%)
※上限は所得に比例し、給与収入年間200万円くらいの人で36万円くらい。
※10万5千円寄付したら、10万円×10%=1万円
●住民税のふるさと納税制度
ポイントは
★都道府県や市町村に対する寄付金のみ
★上限に引っかからなければほとんど返ってくる
都道府県や市町村への寄付金については、上記寄付金控除に「加えて」さらに控除して貰えます。
減る税額は
ざくっと 寄付金-上記の制度で還付される部分-5000円
簡単に言えば、寄付金が5000円を除き全額還ってきます。
ただし、上限が厳しく住民税(所得割額)の10%までという制限があります。20万住民税(所得割額)を払っている人は、2万円までしか控除できません。
※詳しくはこちら⇒総務省>都道府県・市区町村に対する寄附金の控除額の計算方法
Pages:
Leave a Comment