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2008年11月22日

『それから』夏目漱石

誰の紹介か。なんの紹介か。
忘れてしまったけど、読みました夏目漱石「それから」

長井代助は三十にもなって定職も持たず、父からの援助で毎日をぶらぶらと暮している。実生活に根を持たない思索家の代助は、かつて愛しながらも義侠心から友人平岡に譲った平岡の妻三千代との再会により、妙な運命に巻き込まれていく……。破局を予想しながらもそれにむかわなければいられない愛を通して明治知識人の悲劇を描く、『三四郎』に続く三部作の第二作。(裏書き)

ってな小説。
 これを読んでいると、まったくもって昔も今もかわらんなーと。
 人間関係が希薄になって来ているとか、ニートの問題とか、格差社会とか。今も昔も世間の考える事は一緒なのかもしれないねぇ。


 今回は「なんと素晴らしい表現だ!」ってなことも思ってみたり。
 恥ずかしながら小説を結構読んだけど、表現に心打たれるような事は案外少なかった気がする。これは視点が変わってきたと言うことなのかねぇ。

 その一つを紹介。
 しようと思ったけど中止。やっぱり文脈あっての、表現だわ。

 それでも悔しいので、ほんの一部抜粋すると

その中洗ったような月が出た。

と言う表現。ぜひ、現物読んでみてくださいな。感動するぜ!

 ポケモンゲットだぜ!(なんとなく)

2008年9月20日

『活動寫眞の女』浅田次郎

 『活動寫眞の女』というのを読みました。
 ほぼ日のどっかで紹介されていたはず・・・。

昭和四十四年、京都。大学の新入生で、大の日本映画ファンの「僕」は友人の清家忠昭の紹介で、古き良き映画の都・太秦の撮影所でアルバイトをすることになった。そんなある日、清家は撮影現場で絶世の美女と出会い、激しい恋に落ちる。しかし、彼女は三十年も前に死んだ大部屋女優だった―。若さゆえの不安や切なさ、不器用な恋。失われた時代への郷愁に満ちた瑞々しい青春恋愛小説の傑作。(小説の裏書き)

 どこまでがネタバレで許されるのか解らないので、引用してきた。話の中では、その「絶世の美女」の話を中心に過去と、現在を行ったり来たりする。

 相合い傘がタブーとされている時代に雨に隠れてひっそりと傘の中で寄り添ったり、方や昭和44年には若さのノリでラブホテルに行ってみたり。
 産声を上げたばかりの元気な映画の時代。テレビの出現により衰退ゆく映画の時代。そしてそのすべての時代をし続けた辻老人。

 かなり面白いと思います。興味持った人は以下の感想は読まずに書店へGO!!

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2008年8月17日

『言語を生みだす本能』Steven Pinker

 『言語を生みだす本能』という本を読みました。まずもって中古で出回る意味がわからないくらい面白い本でした。
 少なくともこの本のタイトルを見て興味を持ったヒトが売りたくなるような本ではないと思うんだがなぁ・・・。
 まずは目次、

言語を生みだす本能(上)
1.技能を獲得する本能
2.おしゃべり
3.思考の言語
4.言語の仕組み
5.言葉、言葉、言葉
6.サウンド・オブ・サイレンス
7.トーキングヘッズ
言語を生みだす本能(下)
8.バベルの塔
9.しゃべりながら生まれてきた赤ちゃん、天国を語る
10.言語期間と文法遺伝子
11.ビッグバン
12.言語指南役たち
13.心の構図

 大ざっぱに言えば、全体として「言語は本能である」ということを言っている。
 その合間に、言語に対する誤解を解消するような内容をちりばめている感じ。特に文法的な面が多くのっていて、言語の成り立ちみたいなものを考えるのにも大変たのしい。

 この本は、言語の理解に関わる科学者(このブログの読者にもイルだろー)、文章を書く人たち、純粋に進化論とかに興味がある人等々いろんな人にお勧め出来そうな本であった。
 評価とか最近はしてないけど、すれば満点をつける!これから自分の言語系の考えはかなりこの本に支配される事だろう・・・。

 この本の内容はもっと理解したい。以下に記述した内容。あるいは、以下を読まずとも会った時にこの本に関わることをガシガシ聞いたりつっこんだりしてくれるとありがたき幸せ。


 この本の主題はタイトルの通り『言語は「本能」である』と言うことだ。
 ちょいと原文を写すと以下の感じ。

(前略)言語は文化的人工物ではなく、したがって、時計の見方や連邦政府の仕組みを習うようには習得できない。言語は人間の脳のなかに確固とした位置を占めている。言語を使うという特殊で複雑な技能は、正式に教えられなくても子どものなかで自然発生的に発達する。私たちは言語の根底にある論理を意識することなく言語を操る。誰の言語も質的には同等であり、言語能力は、情報を処理したり知的に行動するといった一般能力と一線を画している。これらの理由から、一部の認知科学者は言語を「心理的能力」、「精神器官」、「神経システム」、「演算モジュール」などと呼ぶ。しかし、私は時代がかった言葉ではあるが「本能」と呼びたい。本能と呼べば、クモが巣の作り方を知っているのと同じような意味で、人間も言語の使い方を知っている、という見方が伝わりやすい。クモの知られざる天才が巣の作り方を発明したわけではないし、正式な教育を受けたり、設計の才能があったり、建築業に向いているから巣が上手に作れるというものでもない。クモが巣を作るのは、クモの脳が巣を作れと促し、巣作りの能力を差づけるからである。巣と言葉では違いもあるが、とりあえず、言語とはそんなものだと思ってみてほしい、これから探索していくさまざまな現象を理解する役に立つからだ。{(上)P19-20}

 言語は学校や親に教えられるようなものではなく、気づけばできるようになっているもの。つまり「本能」なのだと。
(続きはせっかくなので椎名林檎でも聞きながら書くことにする)

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2008年8月10日

読む本リスト

最後の親鸞 (ちくま学芸文庫)
→ほぼ日の影響

ラブホテル進化論 (文春新書 620)
→某友人マスターの影響

会社法マスター115講座
→仕事ガラ。とりあえず葉玉先生

合理的な人殺し―犯罪の法と経済学 (「法と経済学」叢書 (7))
実務家のための税務相談 民法編
某ブログご推奨

速効!図解プログラミングPHP + MySQL―Windows/Linux PHP5対応
→とある陰謀のため

心の仕組み~人間関係にどう関わるか〈上〉 (NHKブックス)
→音楽と人間との関係性を探る観点から


 気づけば理系の知識ってほとんどネットで手に入る状態になってるね。
 本買わなくてもいろいろしれるというか・・・。

 その他お勧め本募集中ー

金が・・・

2008年7月 5日

朝日出ちゃったよ(缶りょめの話を読んだ)

普通のサラリーマンで
税理士試験テスト一ヶ月前にして
昼夜逆転してる俺笑えない・・・

ひたすらコレ読んでた。
暇だから、過去の家族話でも聞いてくれないか まとめ
まじめに読むと3~4時間以上はかかるのでご注意


今や最近ぽやっと。考えてること。

こんなことしてると試験通らないし。
試験通らなくて自信を無くせば堕落していく可能性もあるなー
なんてことも考えたり。
自分を外から見ると心底危なっかしいと思うw

まぁーでも試験落ちた先にもなにかあるのかなぁとか(危険)


まぁもちろん頑張る物は頑張らなきゃと思うけど・・・。

幸せになる努力はしたほうがいいと頭に刷り込まれているし、
(つまりそれが正しいことなのかはわからないけど)
かといって、その努力が実らなかった時に
幸せでないからと言って悲観するのもまた間違いなのだろう。

高校の時周りの友達によく言ったものだ
「わしは、金持ちになるかホームレスになるかどっちかや」と。
今は明らかに後者が近い。


文章の中の缶りょめさん。幸せになってくれたらよいなーと。


ちょっと仮眠とって、
ちゃんと勉強しようと思う。

2008年6月25日

『山椒魚』井伏鱒二、『山椒魚』とも

注:「あぁーまた、みむらがくっだらん長い文章かいてらー」と思ったら、とりあえず、国語の教科書にあるらしい『山椒魚』(井伏鱒二)をひっぱりだし、かつ『山椒魚』(とも)(←クリック)を読むべし。それがこの本文のすべて。

 さて、それらの感想をいまいちまとまらないけど、そんな思案に暮れるほど時間もないので、書き始めてみる。

 わずか12ページほどの短い作品で、国語の教科書にも載っていると言うことなので(わしゃ覚えてないけど)、ぜひ読んでみると楽しいですよー。
 なかなか奥深い作品『山椒魚』(井伏鱒二)。

 あと、その山椒魚を元に書いた、『山椒魚』(とも)(←クリック)も読んだ。

 作品を見比べるというのも結構オツなもんですな。より見える物があるというか。

 以下は読まなくていいので、上記2作品は読んでみる事をお勧め。結構考え深いっすよ。
 これ以降、主観的な感想。読んでない人には間違いなく伝わらない。意味不明なので読んだ人にも伝わらない。


 主人公の山椒魚ってのは、生まれた時から絶対に出られない檻の中で暮らしているわけで、気づいた時に絶望するとしても、ある程度のあきらめはつくだろう。そしてその檻の中で楽しみを見つけていくだろうと。
 その自由を奪われている中で、自由でないことから自由を見つけ出していく姿が面白い作品だなーと、最初に井伏山椒魚を読んだ時は思った。

 ただ、二回目三回目と読み始めて気になるのはやっぱり蛙だろう。広い世界を知る蛙が檻に閉じこめられる。その上で、相手に心許せる物なのだろうか・・・。恨み節で終わらないのが、両作品なわけで・・・。
 井伏蛙はひらきなおっているように見えるし、とも蛙は檻に入っていることさえ気づいていないような気さえする。(なんたって男はバカだから。わしなら気づかない。)
 元々与えられている檻の大きさが違うわけで、それが一番の文章の違いになっているような気がする。でも、とも山椒魚も、物語が続けば、井伏山椒魚みたいな世界になっていくような・・・。

 蛙は、山椒魚の作り出した檻に入れられることで、結局、元の山椒魚と同じで、開き直るしかなく、その中で小さな自由を見つけ出す。そんなデフレスパイラルのような世界が、これら文章の先にはある気がする。


 どちらかといえば、自由を手に入れたと思ったけど、真の自由は別にある。みたいな葛藤はこなれた感じはするけど、こーいうマイナスな感じは新鮮な感じがした。
 ネガティブであることが最大のポジティブ。ってな感じかなぁ。


 まともな感想書けなくてすまんねぇ。言葉にすると、漏れ出す物もあるけど、頭もすっきりするね。
 まぁしかし、井伏鱒二が

1985年、『井伏鱒二自選全集』(新潮社)に収録する際、井伏はこの作品の末尾「ところが山椒魚よりも先に~おこってはゐないんだ」の部分を全て削除してしまった。この件に関しては当初、文壇のみならず各方面から非難が集中した。しかし現在は、これに関しては批判ばかりではなく様々な意見が出ている状態である。以下に主なものを引用する(一部改)。(Wikiより

 と、削除したというのはびっくりしたねぇ。

 ちなみに言えば、とも山椒魚を読んで、一番に宇多田の「prisoner of love」を思い浮かべたのは言うまでもない。

2008年6月16日

『生物と無生物のあいだ』の追記

 前回の記事で、あまりにも『生物と無生物のあいだ』をほめすぎたので、この本に対する批判的な文章を読んでいて見つけた。

 アマゾンレビューのカルルさんが書いた一文

本のオリジナリティも低いが内容の科学的記述もひどいものだ。ブラウン運動について花粉を持ち出すとは高等学校の物理のレベル以下だ。花粉のような大きな粒子はが水分子の運動で動かされるわけがない。動的平衡も古びた説であって現代生物学をわずかなりとも知る人間にはあたりまえのことである。この程度の知識の持ち主が大学で自然科学を講じているのもお笑い種だが、その本が「科学書」として高い評価を受けているとは、日本の理科教育、自然科学教養の低下もここまで来たか、と嘆息を禁じえない。「科学立国日本」の没落を象徴する現象だ。

 文中にある(私も信じていた)、花粉が水の振動によりブラウン運動をする、というのはうそのようだ。これについては、ブラウン運動の虚実 と言うページが詳しい。


 著者の福岡さんも「恥ずかしいことしゃったなー」と思っていることだろう♪
 当たり前だけど、本の内容や専門家の意見を100%鵜呑みにしない。と言う基本中の基本を、ふっと思い出したのっでした。
 ちなみに、レビューを見ていて批判の中心も「目新しいこと書いてないじゃん」というのが多かった。内容について批判しているのは、そのブラウン運動くらいなもので、結構学問的にも慎重に丁寧に書かれている本なんだなぁーというのも再認識できた。

 改めてお勧めできそうだ。


2008年6月15日

『生物と無生物のあいだ』福岡伸一

 心に染みいってくるような本だった。事実は小説よりも奇なり、とはこのことだね。
 とりあえず、分野問わず誰もの必読書だろ!と思えるほどいい本だった。

 もしこの本が生物の定義のみに焦点を当てていたり、人間関係等を含む研究者の世界をつらつらと書いている物であったり、あるいは、遺伝子からいかに生物が形作られるプロセスを記載するだけのものだったなら、こんなに面白くなかっただろうなぁと。
 全てを横断しつつ、生物の本質からそれこそ筆者の生い立ちやどろどろした人間関係まで、書いてある本であることが面白い。多分、この横断的な記載は今接しているリアルの世界と似たようなもので、メチャメチャ頭のいろいろな思考を駆けめぐり、それを複合したような感動をこの本は与えてくれる。
 時に、理論を綺麗に記載した本に感動し、人間の感情を濃縮した小説に心打たれるけど、それを横断してくるような本というのは、なかなかないんジャマイカ。
 ハイ。褒めすぎ。まあいいじゃん。褒めて損はない。

 まぁーとにかく。良い本でしたよと。読めよと。


 少しネタバレっぽく本文について書いてみると、
 この文章の第一章では、かの1000円札でもあった野口英夫野口英世(なんと恥ずかしいミス)が大した人物ではないことを記述するところから始まる。第一章にこーいう文章を持ってくると言うのは、結構不思議な感じではあった。
 野口英世は日本の科学者でない人たちにだけ人気があるようだ。科学者としての彼は、実験は証明が不足されていたり、ねつ造的なものが見られたりと、彼の書いた論文は、現代では引用されることもほとんどなく図書館でホコリをかぶっているらしい。
 その野口英世が取ったであろう、正当でない(手間を省いた)手順についてこまかく書いてる。
(追記:wikipediaのノートにも結構詳しく書いてある。本文は褒めるばっかりだけど・・・。)


 確かにこの文章で筆者は日本人が普通の人である野口英夫をあがめることを皮肉りたかったのもあるのだろうと思う。しかし、読み終わって今思えば筆者は、この批判的な章を一番最初に持ってきたのは、生物学というのはとても繊細な手順を踏んでやっと成果が出る物であること、それを言いたかったのかなぁと思う。
 そして、この第二章より厳密で美しい科学の世界とそれにかかわる科学者の行動が、それこそDNAの螺旋構造のように、密接に関係しながら展開されていく。


 そんなこんなは、これ以降ここで書いても意味がないどころか、意味が改編させられて悪影響だろうから、本を買って読んでください。300ページ無いくらいの文章には、ほんとにすっごい価値が詰まっているよ。

 ちなみに、読めば生命の成り立ちが解るようになるかと言えば全くならない。それどころか、謎は深まるばかり・・・。今こーやってキーボードをかたかたしていること自体、不思議で不思議で・・・。
 ちなみに最近のブームは「秩序」と言う言葉だったけど、今後は「動的平衡」ブームがくる!

2008年5月12日

『イルマーレ』『ねじの回転』

 『イルマーレ』という映画。『ねじの回転』という小説。たまたま同時期に見た。
 両方とも過去と未来の時間が並列に流れる中で、過去の住人と未来の住人がやりとりをしちゃうような物語。


 『イルマーレ』は、ポストを通して過去と未来がつながっている。そんなドラえもん的(違)なお話。
 そのポストを通して、2004年に生きるの男性と2006年に生きる女性が文通をする。超遠距離なけっこう切ないラブストーリーとなっております。監督は絶対Sだろ!みたいな切ないシーンが・・・。
 また女優さん(サンドラ・ブロック)がむっちゃかわいい。悔しいけどキアヌ・リーブスもかっちょよい。
 いやー、普通に感動するにはよい作品。


 『ねじょの回転』は、二人の科学者が開発した『時間遡行装置』を使って、国連が過去をいじくって、幸せな未来を作りましょうというお話。タイムパラドックス的なものに戦いを挑む恩田陸ってかっこいい。
 しかし、私の悪い頭では一回読んだだけでは理解しきれなかったよー。もっかい読んでみる。

 あと、時間云々を除いて、純粋な歴史物(二・二六事件が題材)としても面白い。特に、今の私では全く想像の付かない、天皇だの陸軍だの海軍だのがひしめきあっている時代の人たちをかなりリアルな感じで描いているのが楽しい。
 現代報道されているような、だらけた官僚に、ちょくちょく紛れている英雄っぽい人。普通の兵士達。

 力作だなーって感じがしましたとさ。


 両方ともかなりお勧め♪テイストはかなり違いますが・・・。

2008年4月 5日

『夜桜』宮本輝

『夜桜(宮本輝)』ちゅーのをお風呂でゆっくり読んでおりました。『宮本輝全短篇 上』の中に収載されています。

 とても季節っぽくて、夜桜もはっきりと想像出来たりして、季節に会わせて小説を読むのもいいもんだなーとしみじみ思ったり。ちなみに、読んだことあるなーと思ったら『幻の光』というのに収められていました。読んだ当時は情けない感想ぶら下げてるなぁw


 話の舞台は豪邸。夫と20年前に離婚し、一人息子に1年前に先立たれた50歳のおばさんが一人住んでいる。
 そしてその家には桜が咲いている。


 舞台だけでも素敵でしょ♪しつこいけど、宮本輝さんは良い作家。
 多くの人が避けたがるような話を、さらっと物語に盛り込み、感動に変えてしまう。そんなところが特に気に入っているのかもしれない。今回の話も「離婚」「息子の死」「浮気」等々、普通に書けば物語がくらーくなってしまいそうなキーワードが沢山入っているのに、とてもさわやかで、気持ちがいいのですよ。


2008年3月12日

mixi規約問題

メモ程度に

ひろゆき氏のブログで知ったけど

第18条 日記等の情報の使用許諾等
1.本サービスを利用してユーザーが日記等の情報を投稿する場合には、ユーザーは弊社に対して、当該日記等の情報を日本の国内外において無償かつ非独占的に使用する権利(複製、上映、公衆送信、展示、頒布、翻訳、改変等を行うこと)を許諾するものとします。
2.ユーザーは、弊社に対して著作者人格権を行使しないものとします。

 mixiが新しく施行しようとしている新規約の中に以上の条があるらしいねぇ。一応確定しているような書き方?

 著作者人格権というのは、著作権が移転した後も著作者に残る権利とされているようで、実質的にmixi内に書かれたモノは何しようが(一部改変して勝手に書籍化しようが映画にしようが)OK。ってな条項になっちゃってるんですな。

 mixi離れをさせたくない、という正常な思考が働けば内容は変えるんだろうなぁ。
 弁護士か何かが、念のため入れさせた条項なんだろうし、いっぱしの上場企業がユーザーの権利を勝手に使うような暴挙をするわけもないだろうし。

 ちなみにmixi側のこの条項を入れた理由は

・投稿された日記等の情報が、当社のサーバーに格納する際、データ形式や容量が改変されること。
・アクセス数が多い日記等の情報については、データを複製して複数のサーバーに格納すること。
・日記等の情報が他のユーザーによって閲覧される場合、当社のサーバーから国内外に存在するmixiユーザー(閲覧者)に向けて送信されること。

 電磁的記録(wiki)の取り扱いがめんどくさいんだね。
 IT弁護士の活躍が望まれますなー。理系情報系の学生よー弁護士だ!(わしだ!わしはやだ・・・)

2008年2月17日

『嫌われ松子の一生』山田 宗樹

嫌われ松子の一生』を小説で読みましたよ。(提供ともさん

 ただただ、ひたすらまじめに。それがいったいどんなにアホらしいことか。
 でも、まじめに生きる方法しか生き方を知らない。そんな松子さん。

 気づけば「まじめでつまらない」なんて言われるこのご時世。

 フィクションだとは書いてあるけど、今のこの日本なら大いにあり得る話だなぁと。
 「まじめでなくなる事」もまた一つの勇気がいるわけで・・・。


 以前映画を見たのですが、その時は猛烈に感動した覚えがある。
 んでもって今改めて原作を読んで、「原作がよかったんだなぁー」と思うと同時に、この原作を忠実に、しかし2時間と言う時間に納めた映画監督もやっぱりすごかったんだなぁーと。しみじみ感じましたとさ。

2008年2月 3日

『puzzle』恩田 陸

鼎島に三人の男性の遺体

 八月三十日午後、長崎県西彼杵群沖の無人島、鼎(かなえ)島で三人の男性の死体を発見したとの通報があった。発見したのはこの島に上陸した福岡県のハイカーで、三人の身元及び死因は不明。

八月三十一日付長崎日報夕刊より

 大好物恩田作品を読んだですよ『puzzle (祥伝社文庫)』。
 今回は、上記の文章から始まる完全な推理モノ

Ⅰ piece
Ⅱ play
Ⅲ picture

 の三部に分かれ、まずは序文に書いたようなピースが与えられる。


 字間も大きく、150ページほどなので、短いなーという感想。
 ただ、最後のほうに脳裏に浮かぶ情景がとても綺麗でしたよ。と。

 個人的には『ドミノ (角川文庫)』には及ばず。

『電波利権』池田 信夫

 テレビは今でも世論を大きく動かす力を持っているような気がする。
 最近では餃子がうるさいんだろうなぁ。会社でもその話題、ラジオでも、有名人のブログでもその話題。

 そんなテレビの映像がのっかっている「電波」についての本、『電波利権 (新潮新書)』という本を読んだ。
 「電波」といっても、仕組みを解説したりするのではなく、限られた電波がどのようにこれまで扱われてきたかを解説する本。
 マッカーサーのころから、今のライブドアの話まで時系列な感じでわかりやすい。
 『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』と書いてあったけど、歴史を学ぶには良い本ですな。


 読んでいてなるへそーと思ったのは。(以下断定形で書くけど、『本』がソースなので、あってるかは知らない)
 『電波は数兆単位の資産であり、現在は超無駄遣いをされている』と言うこと。
 電波を使うには利用料が必要で、携帯電話も一台あたり540円払っている。そして、その電波利用料のうち携帯電話の占める割合が93%以上(500億以上)。
 その集めたお金が携帯電話のために使われればまだ納得できる。しかし、その集めたお金の大部分が、地上デジタル放送に関する分野に使われている。

 また、携帯電話が利用出来る電波は全体の11%程度。携帯電話は超効率的に使っているから、どうにかやりくりしている。けど、もっと広くとれれば、いろんな業者が参加したり、今よりももっと通信速度が速くなる。しかし、放送局などが、ぜったいに手放さないので、うまくはいかない。


 本の中では、放送局等がいかにして利権を手に入れたか。いかに利権を剥奪するのが難しいのか。等々と言うことが書いてある。


 で、対策として提案しているのは、電波の逆オークションという手。
 電波を政府が民間から徴収して、一般にオークションという手もあるけど、これでは結局カネのあるところが、既得権益化してしまうからちともったいない。
 なので、現在持っている電波を「最低の価格を出した人から買い取りますよ」と政府が一言言う。そして、買い取って、無料開放する。という方法。
 これは現実性がありそうな気がする。


 あと、全体的に印象として得たのは、「テレビが政治の道具」としてはそこまで注目されていないのかなぁという点(もちろん力は大きいだろうけど)。昔のようにテレビをあからさまに使って世論操作も難しいのかなぁ。
 小泉も、テレビを政治的圧力で利用したわけではなく、『テレビ局をうまいこと扱った』だけだしなぁ。あるいみで民間人でもあぁいうテレビの扱い方もできるはず。


 あとは、著作権の法律が大分面倒のよう。
 ちょっとこれも勉強してみたいなぁ。いろんなところで、新しい著作権のあり方が検討されているようだし。


 まっ、この資本主義の世界で、いつまでもつのかねぇ。


 最後に、貸してくれたK君ありがとー。

2008年2月 2日

説教

よい説教を見たのでメモ。
強調箇所は、反省点。(ほとんどだよ!)

昔、役者を目指して劇団の俳優養成所に通ってたことがある。
その時出会った講師の先生が超厳しかった。

・5分前には全ての準備をして、いつでも始められるようにしろ。
・遅刻、忘れ物をするような奴は信用できない。帰れ。
・稽古場に入ったら荷物を一箇所に集めろ。
・ゴミはすぐに拾って自分のポケットに入れ、後でゴミ箱に捨てろ。
・席を立つときはパッと立て。気をつけはキチンと背筋を伸ばせ。
・会釈は15度、敬礼は30度、最敬礼は45度で!
・座面の3分の2に腰掛け、背もたれを使わず腰を伸ばす。
・女子は座った時に股を開くんじゃない。膝をしっかり閉めろ。
・語尾を無駄に伸ばした頭の悪い話し方をするんじゃない。
・「~で~で」とグダグダ話すな。きちんと「ですます」で要領よく。
・おまえらは一般教養もなければ礼儀作法もできていない。
 悔しかったら、きちんと勉強して、せめて人並みになれ。

こんな行儀や礼儀から始まり、稽古でも厳しかった。

・1日2時間の自主練習も出来ないようなら、さっさとやめてしまえ。
・ミスを笑ってごまかすような人間は、さっさとやめてしまえ。
・台詞を覚える知性も備わっていないなら向いていない。さっさと(ry
・相手役のためにも出来る限りを頑張れ。出来ないならさっさと(ry
・言い訳をして恥じない人間は向いていない。さっさと(ry
・仕事をサボったり手伝わない人間は向いていない。さっさと(ry
・男子は力仕事を、女子は細かい仕事を率先してやれ。出来ないなら(ry
・男子で機械の結線や操作を出来ない奴は(ry
・女子で衣装の裁縫仕事や差し入れの弁当づくりも出来ない奴は(ry

正直、とんでもないところに入ってしまったと後悔した。
体育会系には全く縁のなかった自分には本当に苦痛だった。
ここまでうるさく厳しいと、本当に続々と生徒がやめていく。
入ったのは28人ぐらいだったが、前期で8人がやめていった。

後期になると、より厳しさは増して行った。
卒業公演の前など毎日のように怒鳴られた。
結局、卒業公演まで残ったのは、俺を含め18人だった。

以下略(ぁゃιぃ(*゚ー゚)NEWS 2nd

 これを人に言えるって、本当にすごい人だったんだろうなぁ。
 こんな風になれるようにがんばらねば。

2007年12月25日

グーグル、無限への挑戦

グーグル、無限への挑戦

 工学部の学生をしていたころ、こーいうのを読んで得られる感情は「興奮」のみだった。
 ただ、今は少し複雑な感情を持つようになってきている。もちろんかなり興奮してしまうのだけど・・・。

 このグーグルが生み出す「便利さ」は確実に小さい会社の雇用を奪っていく。
 グーグルに誰か一人雇用され、その人が生み出すサービスで何千人という雇用が奪われていく。その姿が、税理士事務所という職場からみえてしまう。

 機械を使って「楽」になったのなら、その分人間が「楽」をすればよい。
 しかし、残念ながら現在の資本主義の下では、そうはいかない。「楽」をできるのは、それを作り出した人だけだから。

 今の世の中は「価値」を提供することでご飯が食べられる。
 しかし機械が高い「価値」を提供してくれるようになって来たので、人が提供すべき「価値」の水準が上がってきている。ぼけっとしてると、機械以上の価値が提供できなくなり、ご飯が食べられなくなってしまう。
 人よりも機械がいい思いをする時代が来ているといったら言い過ぎだろうか。


 と、資本主義を否定しても、残念ながらそれ以上の提案はできないんだけどね。


 私には今にもつぶされそうな会社に寄り添い、「価値」を提供できるようなお手伝いをすることしかできない。
 この無力感・・・。

 スローライフ。結構馬鹿にされがちな概念だけど、世の中を変える概念かもしれないなぁーと実は思ったりする。
 今、ピアノを弾いているけど、それだけでとても楽しい。これができずに年収3000万円の生活よりも、これができて年収500万くらいの生活がよいなー。(まだ高望みw)

2007年12月23日

カリグラフィー展

 先日、ピアノ教室の忘年会で女性と知り合いになった。でもってその女性が展示会を催しているらしい。と言うことで、「第2回 JAAMカリグラフィー作品展」と言うのに行ってきた。

 カリグラフィーというのは、

「美しい書き物」という意味のギリシャ語で、アルファベットを独特のタッチで書く技術。その歴史は古く、ヨーロッパではグリーティングカード・名刺・看板・表札など、さまざまなスタイルで日常生活に溶け込んできました。日本でも、近年ではクリスマスやバースデーカード・結婚式のウェディングボードなど、目にする機会が増えています。手書きの温もりがあって実用性も高く、趣味に暮らしに幅広く活かせることから、今、知的な趣味・技能として注目を集めています。
日本カリグラフィースクールより引用

 洋風書道。と私は受け取っております(自己解釈)。

 作品展に行って、あまりにも稚拙な感想で申し訳ないけど、めちゃくちゃ綺麗!
 歌の歌詞や独立宣言の第一条とか、そーいう言葉が綺麗に飾られている。身の回りの些細な文字がこーいう綺麗な文字に置き換わっていけば、生活が楽しくなるだろうなーと夢想してみたり。
(興味がわいた人は、asaさんのHPへ!)

 一つ気に入ったなーという作品があったのだけど、もう名前を忘れてしまった(ヲイw)
 「民族の血を守って行こうぜ!」みたいな言葉を、デザインしたモノだった。赤色の文字で所々にじんでいたりで、むーっちゃ強い意志を感じるというか。「ええなぁーこれ!」と思った。

 何か伝える時に、言葉はどうしても伝える環境に左右されやすい。でも、カリグラフィーを上手く使えば環境の影響を弱められるかもしれない。そんな所から、日本の書道もカリグラフィーも始まっているのかなぁーなんて。

 また新たな勉強材料が増えたな。世の中知り尽くすには50億年生きても無理だろうな。

 

2007年12月 9日

血い花(あかいはな)

血(あか)い花 (集英社文庫)』 - 室井 佑月

 冷蔵庫から鯛を出してまな板にのせる。包丁の刃を当てて鱗を取る。鰓とかまの間に刃を入れて肛門に向かって腹を裂く。内臓を取り出してなかを洗う。両手を重ねて力を込めて、頭を落とす。尻尾も落とす。身を中身から離す。

 接続語もなく、短い文を列挙されると、スピード感と無表情な感じが伝わってきて怖いよね。対極にあるのが、ゆったりした時間と、豊かな喜怒哀楽か。
 笑わない人や妙に効率の良い人を見て「ロボットみたい」と思うのもそんな感じだねぇ。

 なるほど。『ロボットみたいな小説』というのは、言いえて妙かもしれないなぁ。

 冬の寒い日、冷たい手で自分のお腹を触って「っつめてぇーーーーーーーー」というような快感があるね、この小説には。(どんなやねん)
 まっ手が冷たいのは、本当に大事な部分を冷まさないためだからねぇ。冷たいのも自分。暖かいのも自分。


 こーいう文章って、他人が読むとめっちゃ読みにくいよね。申し訳ない。

2007年12月 1日

『黒田官兵衛』浜野卓也

黒田官兵衛』-浜野卓也 著

 秀吉の軍師として活躍した黒田官兵衛(以下、剃髪後の名前「如水」と書く。)というおっさんの時代小説。
 戦国時代好きの友達にこの人の話を振ると「腹黒の黒田官兵衛か」と絶対に言われる。

 小説を読んでみるとそんな感じでもない。「戦略家=腹黒」と思われるのはまぁーしゃーないのかねぇ。わしはめちゃ好きだなぁこの人。

 この戦国時代で皆が自己の夢や功名のために死にものぐるいで働いている中で、如水はゆとりをもって動いているように見える。
 九州を「さあこれから攻略じゃ!」というのに、ちょくちょく出てくる俳句だとか、キリスト教の布教とか。忙しい合間でも自分を保っている感じがめちゃ憧れるなぁー。


 最も、如水は戦国武将としてもいまいちなんだろうと思う。天下をとれるのに取ろうとしていないし、秀吉に忠実に仕えたかと言えば、それも怪しい。
 とはいっても、すんごい賢さで、信長の死後すぐに動き出したり、あっさり九州を平定したり。武将としてもすごすぎるんだが・・・。


 如水は、主の秀吉に距離を置かれ始めると、あっさり隠居してしまう。
 そこで名乗った名前が「如水円清」

 水は四角い容器にも丸い容器にも見事に収まる。これは妥協しているわけでなく、状況に応じて姿を変えられるということ。そして、いざ理にあわなくなれば、山さえも動かす力を持つ。
 そんな水のように清くいきたいじゃあないですか。


辞世の歌

おもひおく 言の葉なくて つひに行く
 道はまよはず なるにまかせて


2007年10月27日

『タイタンの妖女』カート・ヴォネガット・ジュニア

タイタンの妖女
 太田光の哲学の中で行き着いた本がこの本だったらしい。爆笑問題のススメ最終回で勧めていた本で、やっと読み終えた。

 ずいぶん小難しいSFだなぁーという印象。
 その小難しい内容を越えて、最後にたどり着いたオチが最高だった!オチがここまで気持ちよかった小説は初めてかも!と思うくらい。

 もう一度読む事決定。

2007年10月12日

『友情』武者小路 実篤

友情 (岩波文庫)』というのを読みました。
 貸してくれたYさんありがとー。

 これは面白い!
 非常に純粋な気持ちで「解るぞ!お前(主人公)の気持ち!」みたいな(笑)
 言葉や比喩もとても綺麗で、読みやすいし。「オチ」も大変綺麗。良い意味で期待も裏切られ、気持ちよく読み終えましたとさ。

 ぼんやりとした読後感なので、活字にするほどの感想も無いけど、また読み返したい一冊!借り物なのでまた古本屋で買おーっと。

2007年10月 9日

『MOMENT』本多孝好

 『MOMENT』という本を読んだ。

 友達に借りて読んだよ。と。

最期に一つだけ、患者の願いを叶えてくれる人がいる。僕が清掃のバイトをしている病院にはそんな噂があった! 一瞬の素顔に見え隠れする人それぞれの物語。気鋭の快作。このミステリは新しい!

 短編が4つ入っていて、それぞれ「そーきたか」と思わされるような展開ではあったし、よみやすかった。確かに読みやすかった。
 表紙もめちゃめちゃ綺麗。


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2007年10月 5日

昼に物事を決める

 マネックス証券という会社の創業者松本大(おおき)氏(経歴も面白いので読んでみるとよいよー)のつぶやき。

加点法|松本大のつぶやき/マネックス証券

 日本は減点法、アメリカは加点法。そんな差があると云ったら、大袈裟でしょうか?
(中略)
 私はそもそも陽気で明るい性格ですが、それでもうっかり回りの雰囲気に影響されてしまうことがあります。それは危険です。大切なことは昼間に決める。楽観を基本に考える。これからも努めて明るくやっていきたいと思います。

 大切なことは昼間に決める。
 こんな最強ビジネスマンみたいな人でも、自分のテンションは制御出来ないんだねー。でもって、それが解ってるから、「昼間に決める」みたいな事を意識してるんだねー。


 自分の弱さを受け入れて、対策を打つ。
 ってこー言うイメージだー。

2007年9月29日

『長崎オランダ村』村上龍

 村上龍は当たりはずれが大きい。
 この『長崎オランダ村 (講談社文庫)』は当たりー♪

「ウンコのナカムラです」というと、相手がなぜか安心するのだそうだ。校長室に深夜忍び込んでウンコをする人間に、悪人はいないような気がする

 いくつになっても「ウンコ」は男のツボであり続けるなー(笑)
 そんなナカムラさんは、長崎オランダ村ワールド・ミュージック・フェスティバルという、ごっつい面倒なイベントの主催者をやっていて、自閉症(かもしれない)の子供を持っている。(ちなみに、村上氏の小説の『69』に出てくる人。)
 そんなナカムラの話を主人公のケンさんが、ひたすら食いながら聞いている。
 そんな小説。

 終始「気のおけない友達」と話をしているような気分で読み進めれた。

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2007年9月27日

『人間失格』太宰治

力作書評を作っていたのに消えてしまった。
さすがにもー同じの書く気にはならないなぁー。違う視点で書いてみる。

『人間失格』結構面白かったですよーと

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2007年9月 4日

プロパガンダ教本

プロパガンダ教本

 1928年(昭和3年)当時、この本は大変衝撃的な本だったと思う。まだ需要が供給よりも大きかったであろう時代に、「需要」を生み出すプロパガンダに着目していた「エドワード バーネイズ 」さんは偉い!
 この作者は予知能力者か!と言うくらい、今行われている宣伝手法がいろいろと見越されている。

 ただ、それだけで・・・。
 教本と言うには内容は浅く、読み物としては面白くなく。(プロパガンダの本なのでこ殊更酷評)

 Wikipediaの解説の方が面白いとはこれいかに。
 

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2007年8月26日

日本改造計画

小沢一郎氏の『日本改造計画』を読んでみた。

 1993年に出された本なのでバブルが崩壊してる最中に出された本。
 内容は「あるべき姿」「問題点(現実とのギャップ)」「現実的解決策」がすべての論点について明確に書かれている。しかも政治家として見てきた生の姿がめちゃめちゃリアルに書いてあって面白かった。
 やっぱり凄い人だ。この人に首相になってほしいなぁーと思った。

 詳しい内容は書いても時代が違いすぎるのでちょっと意味が薄いので却下。

2007年8月22日

お金の稼ぎ方

分裂勘違い君劇場 yori アフィリエイトで稼ぐより何十倍も意味のあるブログの使い方

 より引用

 こうして考えると、ブログにベタベタと鬱陶しい広告を貼り付けてアフィリで小銭を稼ぐことは、ブログを使った利益の生み出し方としては、それほど効率の良いものでないことがよく分かる。

 むしろ、広告を一切貼らないでおくことで記事を読みやすくし、一人でも多くの人に記事を読んでもらうようにした方が、トータルでは、「はるかに効率よく儲かる」のではないだろうか。

 話の流れは以下のよう。
1.結構人が来るサイトがある
2.そのサイトで、他の会社のITエンジニアの求人募集を行った
3.応募があり、採用もほぼ決定
4.その人材は人材会社に数百マン出しても得られない様な優秀な人材だった
5.サイト運営者は、その求人することが出来た会社から、大きなお返しをもらえるに違いない

 ってな感じで、アフィリエイトなんて、こすいこすい。
 と。

 読まれるサイトを作るのもそうだろうし、自分の本名を記載して、自己アピールのタメのサイトにすることもいいのかなぁーと。
 今は思いつきや考えたことをメモる場でしか無いけど、そろそろカテゴリーや投稿ペース、内容を調整しながら、人の来るサイト作りを考えてもいいのかなぁと思った。

 残念ながら今後組織力で勝負出来ないからね(笑)

2007年8月19日

2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?

2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書 14)
 やっと読んだぞ。

 自分の馬鹿さを哀れんでしまうくらいこの人らは頭いいんだなぁーと。
 この本自体の情報も含めて、改めて改めて(人生で何度改めればいいのだ)どの情報を信じてどの情報を捨てるのか、見極める訓練しなくちゃなー。
 まぁー、私のスペック自体が小さい気もするけど・・・。

 WEBの世界にとどまらず、人類の先行きなんかまで語られています。この本を読めば、「WEB」と言う小さな世界の中だけで論を展開することがむしろおかしな事なんじゃないかとさえ思う。

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なぜウェブは資本主義を超えるのか

ITpro yori なぜウェブは資本主義を超えるのか

 これが面白かった。

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2007年8月17日

スラムダンク

スラムダンク実家で読んできた

面白かった。
絵は結構下手だったりするのに笑った(←そこかよ)

あごたぷたぷ

優駿

優駿読んだ

さすが宮本っさん

2007年8月 9日

フューチャリスト宣言

フューチャリスト宣言」というやつを読んだ。

 この本で言う「フューチャリスト」とは以下のような定義らしい

専門領域を越えた学際的な広い視野から未来を考え抜き、未来のビジョンを提示する者のことである。

 つい最近「冷静と情熱のあいだ」を読んだばかりで、それとあまりにも正反対な事をかいた本だなぁというのが初めの感想。

 冷静と情熱のあいだは、芸術の都「フィレンツェ(Firenze)」を物語の中心におき、画の修復を仕事(レスタウロ)とする男性と、アクセサリーショップ(古い歴史のある物を扱う店)でバイトする女性が主人公。完全に過去を扱う人たち。
 東京が新しいビルをにょきにょき建てるためにお金を使うのに対して、フィレンツェは過去の景観を保つためにお金を使い続ける。
 そんな描写がたくさんある。

 その正反対に「フューチャリスト宣言」があるのだと思う。
 いままでもの物を、より便利に、より効率的にこなすにはどうしたらよいのか?資本主義の「経済性」を追求する。そんな梅田氏と茂木氏を見ていて感じた。
 

 たまたま順に読んだこの組み合わせが余りにも面白かったので、これはかいておくべし。


 ちなみに本としてはよーわからん本であることは確か。ウェブの未来像を読みたいならウェブ進化論等梅田氏の著作を読むべきだと思うし。
 率直な感想は、茂木氏の意見を、かるーく梅田氏が批判しつつ上手くまとめていく。という感じに見える。たまに耐えかねて梅田氏が自分の意見を言う。みたいな(笑)

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2007年8月 7日

冷静と情熱のあいだ

冷静と情熱のあいだ―Rosso
冷静と情熱のあいだ―Blu
 今日Blu読んだ。Rossoの方は大分前に読んだはずだけど書評かいてないなー。

 とりあえず片方完読して、もう片方読むと、オチが解ってるもんだから。。。
 今度交互に読んでみよう。


 まぁーしかし微妙だったなぁー。読んでるこっちが罪悪感。

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2007年7月26日

もてない男―恋愛論を超えて

もてない男―恋愛論を超えて
著: 小谷野敦
新書: 199ページ
出版社: 筑摩書房 (1999/01)

 以下は「彼女(彼氏)いない歴=年齢」の皆様だけお読み下さい。
 さあさ、幸せなみなさんは他のエントリーでも見て楽しんで下さい。UDONのエントリーでもどうぞどうぞ。

 間違っても以下を見ないで下さいね。

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2007年7月24日

『Q&A』 恩田陸

Q&A
著: 恩田陸
ページ数: 382ページ
出版社: 幻冬舎 (2007/04)

 それでは、これからあなたに幾つかの質問をします。ここで話したことが外に出ることはありません。質問の内容に対し、あなたが見たこと、感じたこと、知っていることについて、正直に、最後まで誠意を持って答えることを誓って頂けますか?

 あるスーパーのある時間に起きたことを、数人に「Q&A」のみで聞いていく。

 昔『ドミノ』という恩田さんの作品を読んだけど、その時と同じく恩田ワールドを堪能した感じだ。全く関連性の無いような話をいくつも聞かされて、ある瞬間「どわっ」と一個のイメージにふくれあがる。


 笑いながら読む人もいるだろうし、純粋なミステリーとして楽しむ人もいるんだろうけど、私の場合は、とにかく怖かった。

 ぜひ一読を!


以下ネタばれ含みまくり。

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2007年6月27日

本リスト

大好きなサイトにお勧め本リストがあった
メモメモ
記事自体にリンクはりたいけど、アドレス見つけられないから本サイトへリンク
2006年版もあるようだ


『袋小路の男』
絲山秋子 講談社 ASIN:4062126184
『言わなければよかったのに日記』
深沢七郎 中央公論社 ASIN:4122014662
『にあんちゃん 十歳の少女の日記』
安本末子 西日本新聞社 ASIN:4816705759
『残虐記』
桐野夏生 新潮社 ASIN:4104667013
『終末のフール』
伊坂 幸太郎 集英社 ASIN:4087748030
『卵の緒』
瀬尾 まいこ マガジンハウス ASIN:4838713886
『光ってみえるもの、あれは』
川上弘美 中央公論新社 ASIN:4122047595
『眠れる美女』
川端康成 新潮社 ASIN:4101001200(13桁 9784101001203)
『海街diary 1』
吉田 秋生 小学館 ASIN:4091670253(13桁 9784091670250)
『夢幻紳士 迷宮篇』
高橋 葉介 早川書房 ASIN:4152088206(13桁 9784152088208)

2007年6月10日

『葡萄と郷愁』-宮本輝

葡萄と郷愁
著:宮本輝
文庫: 322ページ
出版社: 角川書店 (1990/10)
あらすじ: 『1985年10月17日、東京・ブダペスト。その日、それぞれの地に立つ2人の女子大生は人生を賭けた重大な決心をした―。若き外交官の夫人の座が約束された結婚を承諾した沢木純子、東側の国ハンガリーにおいては、夢のようなアメリカ移住を強く勧められるホルヴァート・アーギ。家族、友情、そして愛。人生の岐路に立ち、激しく揺れる2人。(後略)』(最初のところにある解説より)


感想:
 大好物宮本輝氏。後味が良いのはいつものことで最高!
 あと六時間(アーギは七時間)で人生の大きな転機が迎える。そんな六時間の二人の葛藤。というか、その相談をすることによる周りの反応を描いている作品。
 小説ってなだけでなくて、恋している人も敗れた人も、夢を追っている人も敗れた人も、家族の問題がある人も、それぞれの環境によっていろいろ感じるような小説なのかなぁーと思った。また、読みたいなぁ。読むたびに全く違う感情を抱くのだろうと思う。

 以下は記録のための自己の感想。
 とても良い小説なので読んでない人は以下読まないで欲しいなぁ
 小説読んだら、以下読んで批判とか下さい(笑)

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2007年5月20日

『ひな菊の人生』-吉本ばなな

ひな菊の人生
著:吉本ばなな
絵:奈良美智
文庫: 140ページ
出版社: 幻冬舎 (2006/04)

 を読んだ。久しぶりに吉本ばななの夢の世界に入ってきたよー。このまーったりとした調子がよいですな。
 良い本ですわー。読もうと想う人はこのブログを閉じて、今から書店へ!

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