●高橋尚子選手の引退会見を見て
ふと、高橋尚子選手の引退会見を見ました。
とても素敵な方ですね。
この会見を見て、今まで陸上や高橋尚子選手にさして注目して見ていたわけでもない私に何が解るんだ。ということではあるけれども、少しだけ感想を書いてみたいなぁと。
そもそも高橋さんが引退を決断したのは、プロとしての走りが出来ないと考えた、という事のようです。
高橋さんの中にプロ基準ができており、その基準を達成出来なくなってしまった。という事が大きかったようです。陸上における自分の肉体や精神を知り尽くしており、その変化を敏感に感じ取っての事なのでしょう。
さらっと書いてしまいましたがすごいっす。
そしてこの会見を見て、ビビビと感じたのは「かっこよさ」。
言葉一つがカッコイイ。と言うわけではないのですが、終始笑顔で陸上が大好きです。と言えるのは凄い事だなぁと。
話の中に「チームQ」というのが出てきたのですが、この支えてくれた人たちのことを「人生を変えて付いてきてくれた」と表現している節がありました。日本全体の声援もそうでしょうが、このプレッシャーも大きなモノだろうと。
こういった多くの期待で重くなった「Qちゃん」と言う看板を背負い、公になっていないような様々な苦労を背負いながらここまで走ってこられ、その上で本当に素晴らしい笑顔で会見をされている姿は格好いいなぁと。
それと同時に、周りに笑顔でいるということは、自分一人で泣かなきゃいけない言うことも同じであり、胸が苦しくなるような感情もわいてきます。
ついでに我慢出来ずに書くと、最後まで「幸せでした」と言っている高橋さんに対して、メディアは「辛かったことは何ですか?」「チームQのマイナス点はなんですか?」という無粋な質問ばかりであることに、多少気分が悪くもなりました。(ほんとはその愚痴だけで数千字愚痴を書きたいくらい。)
ちなみに実益的な事を書くと、「精神」ってのが大事なんだよななぁと。
怪しいコンサルの人が書いた本なんかには「ポジティブでいろ」みたいな適当な事が書いてありますが、スポーツ選手が言う「精神」というのは違う感じがします。
会見の中で高橋選手がプロの試合前の精神力の話もされていますが、引退の理由の一部として自分の「精神」をプロのレベルでコントロールできなくなってきた。みたいな事も言われています。
いろいろ集中力が必要な事を頑張っていた人には当たり前なんでしょう。自分の精神をコントロールするということ。
私は「精神のコントロール」なんて言われるとさっぱりです。少しは鍛えられるといいなぁ。今でやっていることで言えばピアノが一番近いのだろうか・・・
何はともあれ、今後もどのような形であれ素敵な笑顔をずっとしていられるような、幸せな人生を歩んでいただければいいなぁと、日本の中心で「Qちゃん」を叫んでみたのでした。