●雨のベッド
なんか風呂に入って雨の音を聞きながら、ふと思いついた。
黒歴史になること請け合いだけど、駄文を載せておく。
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風呂から上がり、ふにゃふにゃになりつつある小説をその辺に放り投げる。その勢いのままベッドに倒れ込む。少し冷たいベッドがとても気持ちいい。雨が降っていることに気づく。
「今日は夕方からやや強い雨が降る見込みです。大きめの傘を忘れないようにお持ち下さい。それではいってらっしゃい。」
今晩18時以降は降水確率90%と、天気予報士の予想も当たったようだ(100%か0%出ない限り絶対に予想は当たるのだが・・・)。実際、仕事から帰る途中も雨が降っていて、スーツがびしょぬれだ。いい加減自転車に泥よけをつけたいと思う。
そんな事を思って、ベッドに横たわっているが、その降っている雨の様子がいつもと違う。普通、雨の音は外から窓を通して聞こえてくるものだ。しかし、その雨の音は、ベッドから聞こえてくる。細かく言えばマットの中で雨が降っている。
マットの中では、ただただ、何の障害もなく降っている音だけがマットの中から聞こえてくる。一方、外で降っている雨は、車が雨の中を走る音だったり、地面を雨が叩く音だったり、全然違うことに気が付く。
「先ほどまでバケツをひっくり返したような雨が降っていましたが、少し落ち着いてきたようです。しかし、未だ警戒は必要です。十分にご注意下さい。」
倒れ込んだ振動で強く降っていた雨が、徐々に落ち着いてきている。少し動くと、雨の勢いが変わるようだ。
しばらく、叩いたり、揺らしたり、三角倒立をしてみたりしながら、雨を操るという神業を楽しんでいた。ベッドの感覚も、いつもより「しっとり」しているような気がする。そのうち、眠気が襲ってきた。
と、そう思った瞬間には寝ていた。サラリーマンなんてこんなもんだろう。
眠ってしまうと、寝ていた時間はあったのかなかったのか、朝になっている。しっとりも何もない。ベッドはいつものベッドだ。
ただ、昨晩の「雨のベッド」が夢でないことはなんとなくわかる。その証拠に、さっきまでリアルな夢、かなり嫌な夢だった気がする、を見ていたようだが忘れてしまった。夢は直ぐに忘れることで、現実と混同しないようにしている。と聞いたことがある。やはり雨のベッドは実際に起きていたものに違いない。
せっかく面白い体験をしたのになんの跡形もないというのは少々寂しい。いつもと違うと言えば、少し枕が濡れているくらいだろうか。
今日も楽しく一日をすごせそうである。
