ぴあ店頭販売奮闘記「今池ボトムライン」編

 去る2010年11月21日(日)
 私の敬愛する宇多田ヒカル活動休止前最終ライブ「WILD LIFE」の一般発売日でした。
 結論から申し上げて、チケット取れませんでした。友人との約束をドタキャンして迷惑かけてまで挑んだのに。(すまんかった)
 ところで、ぴあに並んでチケットを取るに当たって、苦労した割に成果を残せなかったので、誰かの役に立てたらという意味でこの記事を残します。

 私が狙っていたものは、宇多田ヒカルの2010年12月8・9日横浜アリーナ(収容人数17000人程度)で行われる「WILD LIFE」というライブのチケット。
 宇多田ヒカルは言わずとしれた人気アーティストであり、ライブは日本では4年振り。平日なので参加しにくかったとは言え、全国で横浜アリーナの2日のみ。予想されるチケットの枚数は34,000枚。普通にやっても数十倍の倍率ではないかと予想されるわけです。
 事前にe+での先行販売があり、かなりの枚数が捌けており、一般販売にはあまり残っていないとの予測もよく聞かれました。ちなみにこの予想は実感にも近いモノでした。
 Twitterでチケット関連の検索をしてみても、先行販売ではかなり当たったとの声が聞かれた(1/4とか1/3くらいは当たってたんじゃない?)のですが、一般販売では50人見てやっと1人いるかどうかでした。
 当日の販売でも、開始7分くらいで「一般販売分は完売です」と宣告されました。1分で完売との情報もあります。

 さて、このチャンスが多かったと思われる先行販売でチケットを取り逃した私は、この熾烈極まる一般販売で手に入れるしかなかったのであります。ここから、小さな小さな物語は始まったのでありました。(結論は既に述べてしまったけど)

 で、以下に偉そうにポイントなんて述べるプチ奮闘記を書くのであります。
 今までチケット入手で苦労したことは全くなく初めての経験でした。その素人なりに、グーグル先生にも教えを請うた結果、一般販売で獲得する最もよい方法は「ぴあの店頭販売」が有利だと判断しました。

どこの店で買うか?

今池ボトムライン

 始めの大きな問題は、購入場所でしょう。
 名古屋在住の私は、治安的な問題や並びやすさを考慮して「今池ボトムライン」のぴあに並ぶことにしました。
 で、実際並んでみた結果、中なかよい選択だったと思うのですが、改めて店選びのポイントを考えると以下の点を考慮すべきと考えます。

・開店時間(10時発売のチケットなのに10時30分開店じゃ話にならない)
・治安のよいところ(やっぱり外人さんとか通るとちょっくら怖い)
・人がこなさそうなところ(人が来るところだと高順位が取りにくい)
・トイレを借りる場所が近いところ(1人で並んでいると、荷物で場所を確保せざる終えないため素早くトイレを済ませる必要がある)
・店員さんが手練れていること(チケットを取るに当たって端末操作は重要な気がします)

 可能なら、友人の家が近かったりすれば、必要物資等も頼むことができるので、よいかも知れません。
 今回並んだ今池ボトムラインは、治安については、ちょっと疑問が残りますが、交番が大変近いので、女性であればあらかじめ一声かけて、見に来て貰うようにすればそれなりに安全になるのではないかと思います。
 また、私は一番始めに並んでチケットを取れなかったわけですが、Twitterを見る限り、一つの売り場で3番目の人が取得できた事例も見ました。これは店員さんの力によるところでしょう。そう言う観点での店選びも必要なのかも知れません。
 ただし、後述しますがチケットが取れなかったのは、私の注文の仕方が悪かったという原因が大きいと思っています。店員さんには緊張感もありできる限りの事をして頂いたと思います。

店頭販売はあるのか

 ちょいとこんな事が問題になるのかと意外だったのは「店頭販売があるのか」という問題でした。
 ぴあのウェブページには、店頭販売の有無は特に明記されておらず、事前に店舗に訪問し確認したところ「前日までわかりません」との反応でした。前日に急に販売方法が変わることもあるそうで、確認しに来ることを薦められました。
 ちなみに、この確認作業で2度店舗に行ったのですが(電話での受付は形式上ないようです)、顔を覚えて貰えたのでよかったと思います。場所確認のついでにも、何回か顔を出してみるのはいいかもしれません。

何時から並ぶか

 今回、2番目の人が来たのは当日9時50分でした。しかもその人が求めていたのは宇多田ヒカルのチケットではありませんでした…。今回に関して言えば、徹夜の必要など全くなく、30分前に来れば十分一番先頭を確保できたのでありました。トホホ。
 私は前日の15時程度に外出先から帰宅。Twitterを眺めるとあろう事か宇多田ヒカルが以下のようなツイートを

(゚ロ゚) ええええ 今朝から並んでるんですか?!ってことは、今夜そこに野宿?!ど、どうかお身体お気をつけて! RT @hikki1979: 明日発売のチケットですが今日10時から並んでます☆でも既に4番目。。。寒空の下でボンジュール( ̄(エ) ̄)v
2:56 PM Nov 20th

宇多田ヒカルファンでかつ、徹夜するようなファンは確実にこのツイートを見ていると思い、焦って準備し、17時に並び始めました。
 最初は誰もおらず安心したモノの、結果的に次の人が現れたのは17時間後(涙)切なかったなあ…。ファンと交流くらいしたかったぜよ。
 ちなみにTwitterを見ていると、関東圏では前日の朝10時からでも人が並んでいるようです。これは名古屋と東京の差ですかね。

 私が次回名古屋で並ぶなら、終電の2~3時間前に並び始めると思います。
 そして、終電を過ぎても人が来ないようなら、一端帰宅して、始発の1~2時間前にまた並ぶでしょうな。

持っていくべきモノはなにか

◎おたくオーラ(店員さんにコイツは取ってやらないとまずい!と思わせる)
◎お金(クレジットカードだけでなく、現金払いもできる用意があると安心感有り)
◎携帯電話
◎防寒具(マフラーとか良い。想像の2倍くらい寒かった)
◎尻の保護グッズ(座布団・毛布等)
◎暇つぶし
◎食料(一々コンビニでゆっくりしてらんねー)
△懐中電灯
△ティッシュ
 私は寝袋を持っていったので、温かかったです。
 ちなみに暇つぶしには、小説数冊。経済書数冊持っていきました。これについては、懐中電灯が役に立ちました。結果的にググレない環境だったので、経済書は挫折。小説を2冊くらい読み切りました。あとはひたすらPodcastで落語を聞いていました。三遊亭きつつきさんの「居酒屋」とかは面白かったなあ。

イザ購入

 さて、時は一気に発売開始30分前。店員さんが出勤し、会釈で挨拶。開店前15分前くらいに店に招き入れられ、注文を紙に記載します。
 そして、ここで私は最大の失敗したのですが、注文枚数に上限の「4枚」と書いてしまいました。今思えばアホの限りです。
 できれば、他のファンの人と行きたいと思っていたのですが、端末を叩く店員さんから(4枚確保が難しいことをさとり)「1枚でもいいですか?」と聞かれた時には、恐らくほぼ完売だった思われます。一般販売に参加していると言うことは、ほぼ敗北寸前です。絶対に欲を出すことなく、最低限許容できる条件で購入すべきでした。
 このあたり、店員さんと会話をしておく事も今思えば必須でした。
「4枚と書いたが取れそうか?」
「実は1枚でもいい」
「前日でもいい」
等色々自分の条件を話しておくことで、店員さんと戦略を練り、もっとスマートな買い方ができたと思います。

買い終わったら

 即座に次の人に譲りましょう。凹んでる場合じゃない。次の人だってちょっとでもイイ席が取りたいのです。
 私が凹んでいる姿に同情しつつも、すぐに次のお客さんに繋いだ店員さんは本当に偉いと思いました。
 芸術を愛する皆さんであれば、これは言わなくても守られることでしょう。コレ読んでもなお店員さん困らせちゃうような輩はヒッキーに変わってお仕置きだ!(なんぞ)

 後悔含めてこんなもんかな。ふう・・・。後はチケット取得に関係ないだ話。


 ところでそのWild Lifeチケット発売の前夜18時から、今池ボトムラインではボニーピンクのライブでした。17時から並んでいた私は、客が誘導されていく様から、最後の器材の運び出しまで観察できたのでした。これは結構面白かった。
 会場に誘導する係員のお兄さんが「ドリンク代500円ご準備下さい~!!」とか「カメラ等は持ち込みできません」とか、言葉を変えるのは飽きないためなんだなー。とか考えながら観察したり。個性溢れるおっちゃんだなーと思っていた人が実はボトムラインの店長さんだったり。
 ボニーピンクだからか、全く似合っていないピンクのズボン履いたお兄ちゃんがいたり。(それを見ているこっちはどう見ても浮浪者だけどね)ライブも終わりがけに必死で入ってくるお客さんもいたり。
 ライブが終わった後、中なか帰らない十数人がいると思ったら、出待ちだったり。ちみたち前のめりすぎ(笑)ライブ終了後30分程度でご本人登場で、結構速いもんだなあと。本人は、ファンじゃない自分から見れば至って普通のお姉ちゃんでした(笑)
 何より感心したのは、器材の片づけ。明らかに普段はバンド活動やってそうなお兄ちゃんお姉ちゃん達が、楽しそうに片づける姿はいいなーと。路駐の車のせいでトラックが上手くとめられずトラブルも合ったりしたけれど。こういう音楽が好きな人たちがライブを支えているんだと思うと、熱くあるモノがあるのでした。裏方格好いいぜ。

 そのライブが終わった後朝まで結構時間がありましたが、お店で何か眺めている店長や、隣の居酒屋から出てくるサラリーマンの上下関係を観察したり。浮浪者っぽいおばちゃんに話しかけられたり。お巡りさんに連れて行かれるお兄さんを眺めたり。夜の町を眺めるのも楽しいもんだなーと、結局ずっと起きていました。(寝るのが怖かったのももちろんある)
 実は今回は「野宿体験」でもしたみたいなあという動機もあったのでした。17時間いたわけですが、そんなに苦痛でなかったのは大発見でした。まあチケットについて何の成果も得られなかった事が確定した時は、膝から崩れ落ちそうになりましたが…。
 良い経験だったとさ

4000文字超

Pages:
  1. アナタの愛に敬意を表して。
    お疲れさまでした。

    「おたくオーラ」が「おたくコーラ」に見えて、まだまだ自分の知らない世界が!とか一瞬感動しかけたことは秘密です。

  2. やいだ(みむら)

    そのねぎらいが一番ありがたかったりします(><)
    おたくコーラは残念ながら持ち合わせておりませんでした。
    ペプシを持っていかなかったのは、
    確かにチケットが取れなかった原因の一つかも知れません。
    (CM的な意味で)

  3. 年4回、繁忙期の快速ムーンライトながらの指定券とりに行ってた頃は、
    同じような考察繰り返してたなー。
    発売開始10時に並んでた頃がなつかし。

  4. やいだ(みむら)

    お久しぶりですなyomisyu氏
    なんとなく元気してそうな雰囲気は伝わってきておりまする。

    こーいう無為な時間を楽しむような事は、
    大学時代にもっとしっかりやっておくべきだったと
    しみじみ思う駄目な社会人でございますw

Leave a Comment


NOTE - You can use these HTML tags and attributes:
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>