まず自分を戒める意味でも、悪いところだけを抽出して編集されたものを見るのは気を付けなければいけない。そんな前提をおいておいて。
この映画は米国の医療制度の現状と、他国の医療制度の現状を比較する映画。
米国では公的医療保険制度は加入条件が厳しく、多くの人は民間の保険に加入する。
しかし、民間の保険は、既往症があると加入できなかったり、金額面で厳しく米国では5000万人が医療保険に加入していない。糖尿病があると入れないとか、民間のガン保険とかならともかく、医療保険自体に入れない。つまり糖尿病になったら全ての医療が保険外になってしまうということだと思われる。
ある保険に加入していない男性は、指が二本飛んで、くっつけるのに中指は6万ドル、薬指は1万5千ドルの治療費。その男性は薬指だけをくっつけた。
アメリカ人を苦しめるのだろうなぁと思ったのは、911の救助にボランティアで行った人がその治療費で苦しんでいる画。
その一方で、イギリスやフランス、仮想敵国キューバ等の医療制度を実際にいって聞いてきたり。そこではもちろん無料。
さりげなく描いていたけど、フランスがそこまでキチンと整備されているのは、政治的なデモがたくさんあるからだ。と言う説明だった。フランスでは政府が国民を畏れている。米国では逆。日本でもそうだと思うけど、金がない人は選挙に行かない。それは絶望しているから。
まあそんな現状をかなり明らかになる。
医療制度の米国の悪い面。諸外国のイイ面。を見るのは最適の映画。
日本でも米国でも、政治家が金持ちを畏れすぎなのだろうと思う。金持ちってちゃんと話せば結構理解してくれる。税金もイヤイヤでもしょうがないと思って払う人がかなり多い。「少しでも税金負担減らしたい!」と思っているのは小金持ち以下。金持ちは心安らかに生活したいのだ。
政治家を批判するとすれば、そういう金持ちの説得の努力を欠いているんじゃないかな。そこは最近のイメージだ。説明するまでもなく「批判されるだろう」と勝手に思っているんじゃないか。そして勝手に「税金下げよう」と思っているんじゃないか。
いつのまにか映画の話じゃなくなってる。
見るべき映画。必見必見。
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