『坊っちゃん』夏目漱石

 坊っちゃんを読むのは二回目であります。(一回目書評
 すさんできた心には、こういう読みやすくて、しっかりした読み物は最高であります♪

 親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている。
 そんな所から始まる坊っちゃんですが。私が好きだなぁと思うのは、無鉄砲すぎて思慮に欠け先走りすぎて迷惑をかけるけれども、その思慮の欠けた行いを、恥に耐えてちゃんと侘びる所だったりします。
 思慮に欠けることは悪い事じゃない、侘びないことが悪いんだ。
 なんて事も思わせてくれます。ワシらの様な馬鹿は、思慮に長けたことはできないけれども、ワシらの様な馬鹿だからこそ、誠実に侘びることもできるのかもしれないですね。

 以下はお気に入りの、坊っちゃんと山嵐とのやりとり

 越してきたばかりの新任の坊っちゃんは、数学教師山嵐に下宿を斡旋してもらう。その上氷水まで奢ってもらい、坊っちゃんは山嵐の事を「わるい男でもなさそうだ」と、かなり好感度を良くする。
 しかし、山嵐を厄介払いしたい赤シャツ(教頭)から、山嵐は怪しい奴だと吹き込まれ、単純な坊っちゃんはそれを信じる。
 そして坊っちゃんは

ここへ来た時第一番に氷水を奢ったのは山嵐だ。そんな裏表のある奴から、氷水でも奢ってもらっちゃ、おれの顔に関わる。おれはたった一杯しか飲まなかったから一銭五厘しか払わしちゃない。然し一銭だろうが五厘だろうが、詐欺師の恩になっては、死ぬまで心持ちがよくない。あした学校へ行ったら、一銭五厘返して置こう。P71

と翌朝山嵐の机に一悶着しながら一銭五厘返す。
 しかし、山嵐も机に置いたままそれを引っ込めない。

 それから一寸たつと、結局山嵐はいい奴みたいだ。と、改めて再認識し一銭五厘を、坊っちゃんは回収する。

うん、おれは君に奢られるのが、いやだったから、是非返す積りでいたが、その後段々考えてみると、やっぱり奢って貰う方がいい様だから引き込ますんだ。

 モノやお金の貸し借りは、ちょっとくらいはある方がいい。その感覚っていいなぁと思う。
 実際銀行との取引でも、ちょっとくらいは貸し借りを作っておくのがコツの様だ。

 坊っちゃんの、馬鹿な素直さは大変にかっちょいい。

 そんなことを書きながら・・・政治家の「御坊っちゃん」の皆様はどうにかならんのかと思わずには・・・。最近は、麻生太郎とか鳩山邦夫とかいう、哲学もクソもなさそうな「御坊っちゃん」の顔を見るだけで、気分が悪くなる。
 金貰ってるんだから少しはまじめに考えろや(あっ・・・こいつら金には困ってないんだ・・・。)。国民の方ばかり見てヘラヘラしてんじゃねーよ。
 河野太郎、石破茂、小沢一郎、与謝野馨、政策はわからんが、政治家としての君らは大好きだ!頑張れー!収入増えたら献金するでな!

 思慮に欠ける発言でしたら、後日侘びさせて頂きます。

追伸:与謝野馨氏のページ、さすがパソコンに詳しいだけあってソースが結構綺麗!

Pages:

Leave a Comment


NOTE - You can use these HTML tags and attributes:
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>