Daily Archives: 2011 年 11 月 20 日

TPPとはなんぞや。

2011年11月20日12:00 ちょいと訂正
 お久しぶりブログDA-

 事故的にNHKスペシャル「徹底討論TPP」を録画してしまったので、それを見ながら書いています。なお、NHKの議論は農業に力を入れすぎる嫌いがある。

 TPPの議論というのはわが国の行く末を考える上で、大事な議論な気がする。TPP以上に国の形についての考えを示唆しているような。他所へのコメントで「コスモポリタニズム」という言葉を頂いたけれども、国とはなんだという問題がある。
 さてはて、ところでTPPの議論を見ていて顕著なのは、政府側の人間が全く何もしゃべらないこと(尚今出ているのは古川元久のおじさん。このおっさん愛知の隣の区なので、良くポスターみるわけだがつまらんなあ)。
 内閣府のページにも、民主党のページにもTPPなんて触れてもいないんではないか。外務省のページにちょろっとあるのかな。TVに政府関係者が出てきても「ルール作りに積極的に参加すべき」とかいう、何の内容もない事しか言わない。あたかも「参加ありき」で議論をしようとしているように見える。しゃべらない奴は信用しない。これミムラの鉄則。

 愚痴はこの程度にして、色々調べていて漠然と考えているのは、まずは日本は恵まれていると部分を認識する必要がある。自由化されるということは、あらゆることが平らになる。ってことでしょ?自分ところの悪い面はよくなるかもしれないが、自分のよい面は悪くなるかもしれない。
 例えば、世界の水ビジネスの現状や、医療の現状、ああいった世界の闇に幸いまだ日本は引きずり込まれていない。そこをいかに守るか。医療については混合診療の話がメインになっているが、11/11の佐藤ゆかりさんの答弁で、知財面からの医療への影響も懸念されている。
 逆に声高に叫ぶ農業だとかは、言うほどの問題はないのかもしれない。それは、他国だって農業は守らなきゃいけないわけだ。この点は、石破元農水大臣(鳥取県出身)が言うのだから、信用できる気がする。ところで、農家の保護は米の値段を維持することで消費者が直接行っている。これは税金によって補填し、低所得者が米を買いやすいようにするという工夫は必要だろうよ。

 もっとも大きな問題は、推進派の理由がなさすぎる事だ。デメリットがメリットよりも小さいなら、メリットからデメリットを補うようにすればいいわけだが、メリットがあまりにも提示されない。もちろん様々なものが自由になることは間違いなく活性化されるだろうが。自動車の輸出はほんとに増えるのか?工場の海外移転はとまるのか?自分がトヨタの社長なら、TPPがあろうがなかろうが、どんどん技術水準も上がり、人件費も安い国に工場移すけどな。
 なお、輸出はアメリカが今後も成長するかは怪しいわけで(推進派の内閣府試算でも10年で2兆7000億円UP。しょぼすぎる)、TPPではたいした効果がでないという声がある。積極的に輸出を増やしたいなら、中国やインドを上手いこと取り込む必要がある。
 外交話になってくると、交渉下手な私は口を出せないが、ASEAN+6が大事であると。であるとすればTPPとはどう付き合うべきなのか。

 自分の中での結論は、TVの中で榊原英資さん(ミスター円)がおっしゃっておりますが「いずれは参加することになるかもしれないけど、そこまで性急に参加しなければならない理由がない。」と。個人的にはこれが自分の意見に一番近い。
 そうそう、あと「日本もしたたかに生きなければ」というけど、私は「みんなと仲良くする日本」でいいと思ったりするんだよ。

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