Daily Archives: 2009 年 3 月 5 日

『手にとるように日本史がわかる本』岸 祐二

 「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉があるけれども、私はどうも昔から歴史というのが大変に苦手で・・・。
 ところが最近、篤姫にはまったおかげで、篤姫の生きる時代を理解したいと思うにいたった。そして、遠方にサイクリングした帰りBookOffに立ち寄り「手にとるように日本史がわかる本」(岸 祐二)という本を買って帰った。

 この本は、世界の端っこの島国に日本人となる人達が入ってきたところから、地下鉄サリン事件に至るまでたった289ページにまとめられた大作。中学高校では苦行以外の何者でもなかった歴史も、年号など関係なく大まかにでも全体を通して読むと面白いねぇ。

 特に、現代とのつながりなんかが見えてくると、あるいは、自分の知ってる歴史上の人物が出てくると面白い。
 例えば、「侘び茶」(茶の湯の元だとか)「立花」(生け花)「書院造り」「狂言」「浄瑠璃」なんかの元となった「東山文化」についてなんてのは面白かった

 応仁の乱に至る政治的混乱や、妻・日野富子との確執に嫌気が差した将軍義政は、乱の最中である1473年、息子の義尚に将軍職を譲り東山の山荘に隠棲します。(中略)
 義政は東山を芸術家たちに解放し彼らを保護したため、(中略)「東山文化」が花開きます。

 こーわがままな脳天気な将軍様のおかげで、文化や芸術が発展したというのは面白いなぁ。混乱真っ盛りに辞めるってどこぞの国の首相みたいだ。だはは。下手に政治に関わらず隠居して、芸術に力を入れるというのはいかがですかねぇ。
 ちなみに、松尾芭蕉(奥の細道)井原西鶴(日本初の職業作家?)なんかの「元禄文化」は、徳川綱吉(五代将軍)の時代だったらしい。混乱している時に芸術が発展するというのは偶然かな?
(元禄文化については、この本では経済が発展して、富裕層が出てきたことが原因だ。みたいな感じで書いてある。)

 他にも、今の政治に重ね合わせられるような時代とか。色々あって面白い。
 そして、歴史を知ると「現状」をもうちょっと遠い視点から見れるようになるかなぁーってところがある。「現在」ってのは歴史の流の中ではあるわけでね。

 後には「徳川幕府」の本と「世界史」の本が控えております。とりあえず一本の歴史をたどたどしくもたどったので、これから面にして行かねば。

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 ところで、とりあえず背景の優しいデザインを探そうと思ったんだけど。今やタダでプロ同然の人が作ったデザインでホームページを作れるんだから時代は変わったねー。なんてふと。
 昔はデザイナーのホームページから、原型を無くしつつ、しかしデザインを活かしつつ、色合いを似せたりして頑張って作ったもんだ。