2008年2月 8日

社保庁金返せ

 社会保険庁は6日、年金の未支給が見つかった人に過去の未支給分を一括払いする際、本来は年単位の支給額に基づいて、各年ごとに源泉徴収額を計算すべきなのに、66年の源泉徴収開始以来、ずっと一括支給額で源泉徴収していたと発表した。仕組みの誤りに気づきながらも長年、放置していたという。03年4月以降に限っても、推計で最大約4万人は一括支給額で課税されていた。まとまった金額に課税されたために、大半の人は所得税を余分に払っていたとみられる。

毎日jp:未払い年金:一括支給で税取り過ぎ4万人 社保庁が放置【吉田啓志】

 要するに

1.年金をもらう時に、年金受給者の代わりに社保庁が計算して税金を納めてくれる。
2.しかし、社保庁が計算間違えて“税金を取りすぎてしまった”
3.つまり、年金受給者が受け取るべき年金額が少なかった。

 という流れ。
 そこで

1.正しい税金を記載した源泉徴収票を発行するので、
2.税務署に行って返してもらって下さい。

 と言う問題になる。
 んんんんん。おかしい点が2点。

1点目

 源泉徴収票って、支給額や徴収額を記載するモノだとしたら、「あるべき支給額」と「あるべき徴収額」を書いた源泉徴収票。って変。

今年1月に国税庁から指摘され、ようやく方針を転換した。8月までにシステムを改修し、対象者に各年ごとの正しい源泉徴収票を発行する。

 実務の上で、源泉徴収票というのは、「実際の給与とか年金の支払いや税金の額」を書くもんだと、教わった。ざっとネットで見てもそんな事が書いてある。実際の!だよ。
 「あるべき給与とか年金の支払いや税金の額」を書けばいいんなら、やりたい放題。
 毎日jpさんの、書き方がおかしいのか、私の知識不足なのかわからんけど。実際とは違う正しくない源泉徴収票を再発行するのはおかしい。

2点目

 その源泉徴収票らしきものが、発行されるとしても、税務署に申告してお金が返ってこないことになってるらしいんだが・・・(下記リンク参照)。

未払い年金:一括支給で税取り過ぎ4万人 社保庁が放置・・泣きっ面に蜂か名古屋の税理士 桂のブログ

 税金の流れは
年金とか給与をもらう者 → 年金とか給与を払う者 → 税務署
 と言う流れ。上記リンクにあった判例を見ると

1.源泉徴収された税金を、税務署に返してくれと言われても返しません。
2.なぜなら、「年金とか給与をもらう者」と「税務署」は直接関係は無いからです。
3.返して欲しいなら、「年金とか給与を払う者」に言えばいいやん。

 ってな事になっている。
 社保庁から支払いすぎの源泉は返してもらうべきであって、税務署に言うべきものではない。ということだな。

  どうなんでしょ。
 税務署がこれで、「社保庁が預かりすぎた税金」を返すことになれば、今後いろいろな所に弊害がでるんじゃないですかねぇ。

 あと、会社で話していた疑問点。

1. 「年金とか給与をもらう者」と「税務署」が直接関係ないのなら、
2.例え「年金とか給与を払う者」が「税務署」に預かった税金払ってないとしても
3.「税務署」が「年金とか給与を払う者」から徴収するべき。なので
4.確定申告などでは「所得税をはらったものとみなして」処置してあげる必要があるんじゃないかなぁ。

 と。

 

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